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勢いづく野党 立憲民主の“閣下”安住淳は何がすごいのか - 「週刊文春」編集部

早大からNHK記者を経て政界入りした“閣下” ©共同通信社

 野党が勢いづいている。菅原一秀経産相(当時)と河井克行法相(同)の辞任に加え、萩生田光一文科相の「身の丈」発言炎上も大きいが、「流れにうまくノレているのは『閣下』の力が大きい」(政治部記者)。

 閣下とは立憲民主党の安住淳国会対策委員長(57)。「偉そうな態度への揶揄だが、物事を動かす実力への敬意の意味もある」(同前)。毎日のように相対する自民党の森山裕国対委員長も「安住さんの動きは読みにくい。何を考えているのか」と警戒する。

 安住氏の地元宮城の自民党員はこんな逸話を明かす。自民候補の集会でのこと。ゲストのハマコーこと浜田幸一氏(故人)が自民候補の名は一度しか挙げないのに安住氏の名を3度も呼んだ。後に聞くと、事前に安住氏が浜田事務所を訪れ、「地元に来てくださるお礼にこれを」と地元産のアワビを持参。党員は「人たらし力がすごい」と漏らすのだ。

 安住氏は融通無碍でもある。今国会冒頭は、関西電力問題が大きくなるや「重要なのは改憲ではなく関電。関電国会だ」と言い放った。かと思えば、大学入試問題がクローズアップされると、「大事なのは教育、教育、教育」とブレア元英首相のごとく連発し、「教育国会だ」と変節。
 さらに共産党が火をつけた安倍首相の「桜を見る会」私物化問題に乗っかり追及チームを結成。「安住国対は政局ばかりで政策論議は深まらない」(野党ベテラン)との批判もどこ吹く風だ。

安住氏の次の一手は?

 その安住氏の次の一手は「国民民主党との年内合流だ」(立憲中堅議員)。仲間内では国民民主の小沢一郎氏の名を挙げ、「小沢さんの言うように、党を一つにしないといけない」と繰り返す。

 二人は犬猿の仲で知られたが、3年前の参院選での共産党を巻き込んだ野党共闘を境に意気投合。「二人の共通項は融通無碍。敵を見定めれば過去は関係なしにくっつく。今は合流に向けて会合を繰り返している」(政治部デスク)。二人は立憲の枝野幸男代表に「合流しても野党の首相候補はあなたのまま」と説得、枝野氏の外堀を埋めつつある。

 安住氏が合流の最後の起爆剤と考えるのが今月24日投開票の高知県知事選。自公が推す候補と、野党統一の共産系無所属候補による一騎打ちだが、安住氏は国会対策で進む野党連携を選挙対策に引き上げようと、国対レベルで知事選をも主導する。結果はどうあれ接戦に持ち込めば、一気に年内に合流まで進むと見られる。

 野党には数少ない、裏方に徹するキャラで存在感を高める安住氏だが、「華がなく党首にはなれない」(立憲関係者)。だからこそ、自民には脅威なのかもしれない。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年11月21日号)

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