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【ソフトバンクGに対する風向きの変化】

11月6日にソフトバンクグループが「真っ赤っかな大赤字」の決算を発表したことを受けて、厳しい報道が相次いでいます。シェアオフィスのWeWorkを救済せざるを得なくなことで孫社長の目利きの力に疑問を呈するなど、あれほどチヤホヤしていた欧米メディアの風向きの変化ははっきりしています。

The EconomistはHard times for SoftBank−After the WeWork fiasco Masayoshi Son’s empire needs a rethink(ソフトバンクの苦境~WeWork騒動のあと、孫正義帝国は再考を迫られている)の中で、ソフトバンクグループは今後キャッシュフロー不足という現実に直面し、規模の縮小や解体もあり得るだろうと伝えています。

トラブルに陥る企業の共通の特徴は「多額の負債、外部からわかりにくい会計処理、評価や管理が難しい不透明な資産の保有、現実を直視できないトップ」だとし、日本のソフトバンクがまさにそうだと指摘しています。

孫社長が「300年先まで存続する企業」と言いつつ、世界の非金融機関で5番目に負債が多いということです。

さらに、企業の存続目的がころころ変わると指摘。設立された1981年はソフトウエア会社だっが、2006年から2015年は通信会社、さらに2016年には再度軸足を動かし(pivot)、テック企業に投資するビジョン・ファンドを設立したと説明。

ソフトバンクGは、果たしてコングロマリットなのか、ベンチャーキャピタル企業なのか、と問います。

とりわけ、シェアオフィスのWeWork騒動を見ると、「彼(孫社長)の判断力とソフトバンクの投資先を評価するプロセスに大きな疑問がわく」と批判。

今のままでよいと考えているとしたら、「それは頭が弱い(soft in the head)」と、ソフトバンクという社名に引っかけて締めくくっています。

New York TimesのThe SoftBank Effect: How $100 Billion Left Workers in a Hole(ソフトバンク効果:借金地獄となった労働者たち)は、ソフトバンクGの投資先企業が非正規社員をたくさん雇用していて、投資先による突然の方針変更などで路頭に迷っていると報じています。

具体的にはインドのホテル運営会社のスタートアップOyoがホテルオーナーに優良なお客を紹介する代わりに改装を求めホテル側が応じても結局、客は増えず借金地獄に陥った事例などを分量を割いて丁寧に伝えています。

ソフトバンクGの孫社長が2015年の投資家向けの電話会議で、the global SoftBankという表現を使ってソフトバンクが新たなステージに入ったことを宣言したとして、成長のために資金を投じてきたと解説しています。

ViceもSoftBank's Vision Fund Is A Graveyard of Broken Tech Startups(ソフトバンクのビジョンファンドは、壊れたスタートアップの墓場)の中で「UberやWeWorkは、労働者や消費者にとって破壊的だっただけでなく、儲からないテック系スタートアップに多額の資金を投じてきた投資家にとってもそうだ」として、ソフトバンクによるビジョンファンドの投資先として、この2社以外にも不審な企業があると報じています。

具体的にはDoorDash、Fair、Kattera、Oyoを挙げ、その上でOyoについては、WeWorkがソフトバンクGによる救済が必要となったことを踏まえて「Oyoは第二のWeWorkの道をたどっている」と痛烈に批判しています。

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