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大麻で逮捕のJESSE被告 正直過ぎて「コカインをなめた」と珍証言

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裁判傍聴芸人の阿曽山大噴火です。今回傍聴したのは、ロックバンドRIZE/The BonezのボーカルJESSEこと、マック・ファーデン・ジェシー・ソラト被告が大麻取締法違反罪などに問われた裁判。

正確な罪名は、大麻取締法違反と麻薬及び向精神薬取締法違反。本人には失礼ですが傍聴券が抽選になったことに驚きました。10月8日の初公判の傍聴券は31枚で傍聴希望者が41人。おそらく日本テレビだと思いますが、傍聴券を手に入れるためにアルバイトを雇っていました。

傍聴をしたことがない人のために一応説明をしておくと、傍聴は撮影・録音禁止。傍聴券が出て警備が行われる警備法廷の場合は荷物も預けるため、法廷に持ち込めるのは筆記用具だけとなります。

今年からさらに厳しくなり、荷物を預けた後に録音機器やスマートフォンが見つかった場合、法廷から退場しなくてはいけません。私としては1000回以上聞いていますから「そんなことするわけないじゃん」と。

荷物を預けて法廷前で10分くらい待たされるんですけど、列の後方で警備員が「君はなんだ!?録音状態にしてあるぞ」と声をあげていました。警備法廷ではなく敷地内でも撮影・録音は禁止のため考えられない行為です。違反行為をしていたのは帽子を被り、髪の毛が腰の下まで伸びた中年男性でした。ライターか、ただ傍聴に慣れていなかったのか。職員や警備員6人ぐらいに囲まれて退廷させられていました。とても珍しいハプニングです。

話を戻して、法廷は記者席が9席、傍聴席が31席。空席もあったので傍聴人は22人。カメラの撮影もありました。被告人はスーツ姿で入廷。首の辺りからタトゥーがチラリをのぞいていました。

大麻はフジロックフェスティバルでもらうこともあった

Getty Images

起訴されたのは今年7月19日。品川区の自宅で乾燥大麻を含む植物片2424g、コカイン0.09gを所持。被告人は罪を認めています。検察官の冒頭陳述によると被告人は高校を卒業した後、ミュージシャンとしての活動をスタート。犯行当時は妻子と同居しており、氏名不詳者から紙に包まれた大麻とコカインを入手して、自宅の机の引き出しに隠し持っていました。7月19日の家宅捜索で引き出しから大麻とコカインを発見。さらに自宅から吸引器具と巻き紙も見つかっています。なぜ警察が家宅捜索に来たのかは裁判が終わっても明かされませんでした。おそらく「あいつが持ってるぞ」というタレコミがあったのだと思います。

検察官は「被告人が初めて大麻を使ったのが17歳。(現在39歳)アメリカで知人に勧められて吸引した」と話しています。

日本での使用は違法だと知った上で使ったのは2008年。腰痛の痛みを緩和するためでした。六本木で入手したり、フジロックフェスティバルでもらったりしたそうです。個人的には、フジロックでよくDJをしていた人が被告人の大麻取締法違反の裁判を去年傍聴したため「そういうフェスなの?」と勘違いしてしまいそうですが、一部のアーティストだけでしょう。

コカインに関しては2019年7月7日、「京都の音楽イベントでもらった」と話しています。RIZE/TheBonezが好きな人は「JESSEの出る京都の音楽イベントってもしかして京都大作戦?」と考えると思うので、確認のため調べました。

毎年、京都で開催されているロックフェス『京都大作戦』。今年はRIZEでの出演はありませんでしたが、被告人がボーカルを務めるもう1つのバンドTheBonezで7月6日に出演。そのイベントの後に足を運んだクラブイベントでアジア系の外国人からタダでもらったそうです。ここまでが検察官の冒頭陳述となります。

奥さんの嘆願書も公表されました。「腰痛の痛み止めなどと言っていますが、それは理由にならない。同居していたけど全く見抜けませんでした。これからは抜き打ち検査をやります」と話しています。

ヘルニアの痛みを緩和するために大麻を使用


情状証人はなく、弁護人による被告人質問となりました。

弁護人「大麻はいつ使いました?」
被告人「大麻は自分の部屋で使っていました」
弁護人「なぜ自分の部屋でしたか?」
被告人「嫁にバレないように」
弁護人「どんな時に使っていましたか?」
被告人「腰が痛い時、寝付けない時、ストレスを抱えていた時、リラックスしたい時です」

弁護人「どうやって吸っていましたか?」
被告人「砕いた大麻を巻き紙に入れて一服吸っていました」
弁護人「「一服」について詳しく教えて下さい」
被告人「タバコのように加えて火をつけてその煙を吸引する。これが一服です」
弁護人「じゃあ1回で何服しますか?」
被告人「1回で2~3服です」


弁護人「なぜそれぐらいで終わりなんですか?」
被告人「自分に適した大麻の量がこれくらいでした。あとそれほど大麻を持っていないため貯蓄しておこうと思いました」
弁護人「どれくらいのペースで使っていましたか?」
被告人「週何回、月何回というわけではなくて、嫁がいなかったり腰が痛かったりなど様々な条件が重なった時なので定期的ではありません」

弁護人「振り返ってみて腰が痛い時はどうすればよかったと思いますか?」
被告人「2002年頃のように、日本で許される治療をもう1度行うべきでした」
弁護人「ちなみに(大麻を)使っていなかった時期はあるんですか?」
被告人「はい」

弁護人「数年間使わない間に腰が痛くなった時はどうしていましたか?」
被告人「我慢していました」
弁護人「今回保釈されてから痛みを感じた時はどうしてました?」
被告人「我慢していました」

保釈後、地元の整骨院に通いストレッチなどの治療は行っていました。「これまではツアーがあったから、この日までに治療をしなくてはいけないという期日がありました。今回は時間があるので、医師と向き合って時間をかけて直したい」と被告人は語っています。

弁護人「大麻を継続して使うようになったきっかけは?」
被告人「演奏中の事故です」
弁護人「どんな事故ですか?」
被告人「演奏中、腰に崩れ落ちるような激痛が走りました」
弁護人「医者に診断結果は?」
被告人「ヘルニアです」

弁護人「通院はしましたか?」
被告人「カイロプラクティック、整体、気功など色々な治療をしました」
弁護人「結果はどうでしたか?」
被告人「あまり効果は得られませんでした」

弁護人「それであなたはどうしましたか?」
被告人「インターネットで他の治療法を調べたところ医療用大麻の存在を知って興味を持ち調べるようになりました」
弁護人「初めて使ったのはいつですか?」
被告人「2003年のロサンゼルスです」

大麻を使用した理由を「痛み止め」と説明するケースは珍しくありません。「最近はどこで買っていましたか?」という質問には「もらったものしかありません」と答えていました。この回答から被告人は大麻を購入したことはなく、すべてもらっていたと推測できます。

弁護人「ちなみに今回の事件より前に大麻をもらったのはいつですか?」
被告人「もう1年以上前です」
弁護人「アメリカへ行った時に使うと話していましたが、アメリカでの入手方法は?」
被告人「医療用のライセンスをもっているので薬局で購入していました」
弁護人「今回はクラブでもらったという話でしたが、大麻はどのような状態でしたか?」
被告人「サランラップに包まれていて、カバンに入れていました」

被告人はアジア系の外国人からコカインをもらっています。

弁護人「コカインにはいつ気がつきましたか?」
被告人「家に帰ってカバンを開けた時、大麻だけが入っていると思っていたサランラップを開けたら白い粉が入っていました」
弁護人「どう思いましたか?」
被告人「大麻だけだと思っていたのでびっくりしました」

弁護人「なぜ大麻だけだと思いましたか?」
被告人「クラブで巻きたばこを巻いていたら、アジア系の外国人がやってきて大麻をくれました。そうしたら白い粉も入っていたのでびっくりでした」

コカインが入ってた事に驚いていましたが、大麻を持っていることも本来は驚くような出来事です。それくらい大麻が日常的な存在でコカインとか他の薬物は非日常の物って認識になっていたのかもしれません。

弁護人「コカインは使いましたか?」
被告人「使っていません」

弁護人「使わなかった理由は?」
被告人「個人的な認識ですが、大麻は医療用でコカインは化学的なもの。体に良くないという認識がありました。そのため大麻は使いましたがコカインは使っていません」
弁護人「コカインを捨てようと思いませんでしたか?」
被告人「一般ゴミで捨てると清掃員にバレるんじゃないかと思いました」

「清掃員にバレる」という言い訳はどうなのでしょうか。ゴミ収集の人がゴミ袋を開いて1gにも満たない粉末をチェックすると考えるとは思えません。大麻をもらっているから「コカインを渡された」と警察に通報は出来ないとしても、ゴミ袋やトイレに捨てるのは可能だと思います。違和感のある返答だと感じましたが、そこに関しては後で検察官にも突かれる事になります

弁護人「保釈後、大麻を使っていますか?」
被告人「使っていません。考えたこともありません」

「26日間、拘置所にいた時の記憶が鮮明に残っている」と話していたことを考えると、相当イヤなのでしょう。「今は妻子と一緒に入れる喜びがあり、大麻のことは思い出さない」と話していました。

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