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#KuToo、フェミニストに対するムカつく輩口撃! - 石川優実

こんにちは。「#KuToo」運動の署名発信者・石川優実です。

先日ツイッターで、ある漫画の画像が拡散されていました。

「グランドマガジン」と言うコミック誌に掲載されている「王様の仕立て屋〜下町テーラー〜」だそうです。その中で、ハイヒールに関するお話がされていたようです。

ハイヒールの話の中で、「フェミニストの中にはハイヒールを蛇蝎の如く嫌っている人がいますけど」という話題でした。

著者のフェミニスト批判に疑問

Pixabay

「その主張」=「歩き難く実用的とは言えない靴を男社会に強いられているという」。そして「女にハイヒールを強制する男がいるとしたらプロポーズと思っていいんじゃねぇの?」「一生養ってあげると言っているようなもんなんだから」。そのあとに「働きたきたいならパンプス、お洒落をしたいならハイヒール」「主張する正義以外認めないってのはそれこそ窮屈だ」という流れです。

まず初めに、この漫画では一言も「#KuToo」という言葉は出てきません。なので作者の方が運動を知っているのか、知らないのかは私にはわかりません。

しかし、「#KuToo」の主張はフェミニストの主張であり、「性別に関係なく履きたい人が履いて、履きたくない人は履かなくてもいい社会にするべきだ」というものなので、最後の「主張する正義以外認めないってのはそれこそ窮屈だ」もフェミニストの意見であるのです。

最初にハイヒールを嫌っているフェミニストの話を出し、最後にそれを批判する形(に私は思えました)でご自身の意見を述べられたように見えますが、それこそがフェミニストの意見なのです。

最初にフェミニスト、という言葉を出しましたが、ヒールが好きであろうと嫌いであろうと個人の自由なはずです。逆にフラットシューズなんてダサいから履きたくない、という女性だっています。それは取り上げず、なぜハイヒールが嫌いなフェミニストだけわざわざ「フェミニスト」という思想を持ち出したのか。

そして、フェミニストがフェミニストとして関わっているのは個人の好き嫌いの話ではなく、「職場でヒールを履かなければいけない」「そうでなければ働くことができない」などの女性のみに対する服装規定の不平等を、他人が義務付けることへの批判なのです。

誰が何を蛇蝎の如く嫌っていようと、それを押し付ける仕組みの中でなければ問題ないはずですし、今現在「主張する正義以外認めないってのはそれこそ窮屈だ」というのは実際に会社で「女性はヒールのあるパンプスを履くべきだ、それ以外は認めません」という服装規定を作っている人へ向けるべき言葉なのではないでしょうか。

あ、あと、この人はハイヒールとかパンプスのことをまずよくわかってないのではないでしょうか。

現在私がしている運動は、「ヒールやパンプスを女性にのみ義務付けることはやめてください」というものです。ヒールは踵の高さ、パンプスは形です。ヒールのあるパンプスだってあるし、ヒールがそれほど高くなくたってパンプスの形上、脱げやすい上にストッキングで足が前へ押し込められるのでフラットシューズと比べて負担は大きい。

働くにしてもパンプスは合理的とは言えません。きちんとしているならば男性の履いているフラットシューズを選んでも問題ないはずです。プロポーズ云々はもはや何を言っているんだろうと思ってしまいましたが、女性が履きたいからではなく足に負担があるようなハイヒールを強制するような男性とは間違っても結婚しないほうがいいと私は個人的に思います。

養ってくれなくていいから、自分の健康と尊厳、自分の希望をきちんと尊重してくれる人と結婚したいし、そもそもそれらと引き換えに養ってやる、という考え方ならばやはり同じ人間として女性のことを見ていないのかな、と思ってしまいます。

さて、このような…、いったいこの人は何を言っているんだろうか、みたいな意見がわたしのツイッターにはたくさん飛んできます。それらの〝クソリプ〟を集めて考察したのがこの度出版されました。

#KuToo--靴から考える本気のフェミニズム」(現代書館)です。

石川優実

署名ページも読まず
「ヒールを履きたい女性だっているんだ」
「じゃあスリッパで仕事するんですか?」
「(履いたこともないくせに)パンプスなんて革靴と一緒じゃないですか」
「(女性のみ職業選択の幅が狭まるにも関わらず)そんな仕事は選ばなければいい」
「(男性はヒールを履いていないのに)故人様をお見送りするのにヒールを履かないのは失礼ではありませんか?」…

ちなみに、私は葬儀の仕事をしていました。

このような数々の言葉が通じない人たちのツイートを、引用ルールに従いアカウント名、ユーザー名、URL、文そのまま掲載し1つ1つ丁寧に解説しています。その数なんと〝51クソリプ〟。

私の「#MeToo」から「#KuToo」、51の〝クソリプ〟、そして最後には労働関係の法律の専門家の方に日本での労働環境についてお話を聞かせていただきました。

性別に関係なく、全ての人に同じだけの選択肢を。これが私のフェミニズムだと言うことをテーマに書きました。

ぜひ「王様の仕立て屋〜下町テーラー〜」の作者も含め、一読していただきたい1冊です!



石川優実
グラビア女優、フェミニスト、フリーライター
1987年1月1日生まれ。愛知県生まれの岐阜県多治見市育ち。04年、高校3年生の時に名古屋市内でスカウトされ芸能界入り。〝お菓子系アイドル〟として主に〝お菓子系雑誌〟のグラビアで活躍する。美少女グラビア雑誌「クリーム」が行った総選挙で1位を獲得。08年に上京後、事務所を辞め一時、フリーで活動したことがある。14年に映画「女の穴」で映画初主演、16年には「誘惑は嵐の夜に」にも出演している他、イメージビデオは30本以上発売している。現在は、映画や舞台など女優としての活動する傍ら、自ら「#KuToo」の署名活動を立ち上げた他、「#MeToo」の運動などに積極的に取り組んでいる。「#KuToo」はユーキャン流行語大賞にノミネートされた他、BBCが毎年選出している「100人の女性」に日本人女性として選ばれた。近著に「#KuToo--靴から考える本気のフェミニズム」(現代書館)がある。

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