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セブンイレブンのPBバナナから学ぶブランド

おはようございます。 突然ですが、今朝の日経新聞にはセブンイレブンが PB(プライベートブランド)のバナナを発売することが載っていました。

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ついに野菜や果物も「プライベートブランド」・・・ そのうちスーパーや百貨店でもこのPB商品を始めていって 農家の人たちは、いかにこだわりを持って良い作物を作るか?という事以上に 「どこで売るか?」「誰と組むか?」という営業力で、 利益の明暗を分けられるような事態になっていくのかもしれませんよね。

以前ブランディングに関する過去記事では、 農場で言うブランディングとは 「牛に焼印を入れること」と紹介していましたが、 そもそもこういったブランドや”商標”は 製品名や企業名を思い起こさせるだけではなく、様々な役割を持っています。

PBを謳った食品や日用雑貨などがコンビニやスーパーに並ぶ最近の光景・・・ 今となっては当たり前となっていますが、 実際問題、すべての商品に「あ、あの店だな」とすぐに連想できる 「持ち主」がついているような不思議な感じ。

セブンイレブンへ行けば、セブンイレブンの作った商品を買い、 SEIYUへ行けば、SEIYUの作った商品を買う。

プライベートブランドと聞くだけで、 「安心」「価格の安さ」「製品の質の良さ」を感じたり、 ”あの店へ行かなければあの商品は買えない ”という状況が作り出されるのは もう時間の問題かもしれません。

 

ブランドの評判をいかに保つか?

 

私の尊敬している経営学者のセオドア・レビットは 自著の「レビットのマーケティング論」で ブランドの評判をいかに保つか?という論文をまとめています。 T.レビット マーケティング論/セオドア・レビット
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このマネジメントがうまくいけば、 ブランドは製品の価値を伝える力を持つようになりますが、 逆にその扱いが不適切になれば 、そのブランド、 そのブランドを持つ異なる商品たちすべて、 さらにはその会社にまで大きな傷をつけることになりますよね。

プライベートブランドとは少し事例が違うかもしれませんが、 レビット先生は、ブランドを定着&その価値を高めるキモは、 その製品そのものよりも、それらのブランドを取り扱う 「 小売店」にあるのでは?としています。

大企業のブランドを扱う小売店が身勝手な売り方をして、 まっとうな売り方をする他の小売店に損害を与えたとしたら、 損害を受けた小売店はそのブランドを支えようとの意欲を失い、 ブランドの効果や評判を損ねるだろう。

〜中略

ひとたびこうなってしまうと、どれほど広告に力を入れたとしても、 ブランドの価値は取り戻せない。

なるほど。 これまでその製品のブランドを守るのは 製品を作っているメーカーや農作物を作っている農家や地域だったりしたのが、 プライベートブランドが当たり前のようになってきた今、 そのブランドを守るのは製品を製造&販売している 小売店となるんですね。

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例えばセブンイレブンのある店舗で アルバイトのスタッフ一人によって嫌な思いをしたとき、 これまでは「もうこの店のものは二度と買わない」となっていたはず。 それが今後は 「このブランドのものは二度と買わない」と。

例えば全国にあるセブンイレブンだけではなく、 グループ会社であるイトーヨーカ堂やなど、 ひとつのブランドを傷つける行為から影響を受けるものが、 これまで以上に増えてしまうと言えるのではないでしょうか?

 

ブランドがあるということ =責任者が誰か?がすぐに分かるということ

 

ちなみに今回のセブンイレブンによる、プライベートブランドのバナナ。

これは、フィリピンのミンダナオ島で育てられ、 日本で温度管理による熟成をさせながら 各店舗(セブンイレブンやイトーヨーカ堂)へ輸送されるそう。

これまで消費者の私達にとって 特に青果などについて不備があったとき そのクレームを届ける相手ってなかなか分かりにくかったはず。 しかしこのプライベートブランドがついていることで、 「あの商品、まずかったけどどういうこと?」と。 怒りを届ける相手が明確になるというはたらきもあるのではないでしょうか。

ブランドがあるおかげで「信頼」を約束できる。 でもその分、「大きな責任」ものしかかる。

実はこれって、今回の商品の話だけではないですよね。 例えば、大学名などの自分の所属している組織が ひとつのブランドになることもあるし、 そこには良いことも悪いこともカバーしてくれるものがある。

今後世の中のありとあらゆるものが「ブランド化」されていくことで、 どんなふうに私達の生活が変わっていくのか・・・?

 

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ブランドを守る立場でもあり、ブランドを使う立場でもあり、 ブランドを判断する力を持つ消費者が、これまで以上に そのことに関して敏感になる必要があるのかもしれません。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

 

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