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公文書管理―国家の意思決定を後々検証できる体制整備を

私には、「公文書管理」の担当大臣という仕事もあります。

東日本大震災のときに、きちんとした記録が残されなかったということについて、有識者の意見も聞いて、同様な大きな歴史的な災害が起きたときの政府の記録の残し方について取りまとめ、法律のガイドラインを見直すということを決めたところです。

そういった議論をしていく過程で、閣議や閣僚懇談会(閣議終了後に閣僚同士が意見交換を行う懇談会)、あるいは各省で大臣も入って議論する省議、その他の大臣が入って意思決定する会議、そういった、一連の会議における記録の問題について、改めて議論をする必要があると考え、先般問題提起をさせていただきました。

今までは、閣議や閣僚懇について、少なくとも議事録、議事要旨という形では残さないということが慣行として続いて参りました。 これは、そういったものが残るということになると、情報公開の対象となる。しかし、閣僚同士が様々な問題について議論したことが、あまりにも早い段階で情報公開されることで、結局は閣議や閣僚懇が形骸化する、実質的な意見交換が違う場でなされてしまいかねないということで、特に議事録、議事要旨を残さないということが続いてきました。

しかし、何十年か経って振り返ったときに、どうして時の政府はこういった意思決定をしたのだろうかということは、後々検証できたほうがいいし、そして、それは民主的な決定が行われるためにも重要なことだと私は考えます。

これは、外交文書の公開も同じで、私は外交文書公開についてのルール化、30年経ったら基本的には公開するということを、外務大臣のときにきちんと決めたわけですが、こういった閣議や閣僚懇、それに準ずる会議についても、同じことが言えるのではないかと思います。

明治・大正時代のいろいろな政府としての意思決定を議論していても、なかなか記録がきちんと残っていないという問題があります。

例えば、なぜ戦争に至ったのかということについて、時の政治家がどういう議論を重要な会議でしてきたかということも、必ずしも明確ではないという面があります。 戦争ということに限らず、国家としての重要な意思決定について、後々検証できるということは極めて重要なことだと思っています。

しかし他方で、情報公開ということで、あまりにもそれを早く出すということになれば、違う場で実質的な議論をすることにもなりかねない。そういった問題について、何かいい知恵が出ないものかと思っています。

外交文書については、30年後に公開するというルールがあります。各国の例を見ても、こういった閣議に準ずるような会議については、一定の期間は公開せず、その上で、何十年後かに公開するという考え方を採っている国がいくつかあるようです。あるいは、記録をそもそも取らないという国もあるということです。

そういったことについて、専門家も含めてよく議論をして、体制を整備したいと考えているところです。近々、そういった議論をスタートさせていきたいと考えているところです。

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