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日テレ「ガキ使」収録中に佐野史郎が骨折 なくならない番組製作時のけがに関係者は「働き方改革」を指摘

共同通信社

日本テレビは7日、俳優の佐野史郎が前日夜に茨城県で行われた同局系特番『ガキの使いやあらへんで!!年末スペシャル(仮)』(12月31日放送予定)のロケ中に、第三腰椎骨折のけがを負ったことを発表。医師の診断では全治2ヶ月の治療を要する見込みであると複数の媒体が報じた。

番組製作中の事故はなぜ起きるのか。現場を知る関係者からは「面白い番組を作るため、演者もスタッフも頑張りすぎる」、「入念な準備を重ねても、人がやる以上100%防ぐことは難しい」という声や、「働き方改革から生まれる甘さ」を指摘する声があがる。

みやぞん、バービー、宮川大輔…今年は三ヶ月連続でケガ人 過去には死亡事故で打ち切りも

BLOGOS編集部

テレビ番組収録中に出演者がけがをする事例は、あとを絶たない。今年5〜7月は3ヶ月連続で出演者のけがが発表されている。

5月にANZEN漫才のみやぞんが日本テレビ系バラエティー番組「謎とき冒険バラエティー 世界の果てまでイッテQ!」のロケ中に左足首を骨折。翌6月には同番組のロケ中にフォーリンラブのバービーがアキレス腱を断裂する3ヶ月のけがをしたことが発表された。

7月にはTBSのバラエティー番組「炎の体育会TV」収録中に、宮川大輔が腰を打ち、全治約2週間の打撲で企画は中止となった。

スリル=視聴者の興味 危険でもリハーサルすれば大丈夫という考えが背景に

写真AC

バラエティ番組のプロデューサーは「製作中のけがは絶対に防がなければならない」と強調した上で、「現在のテレビ局は昔よりコンプライアンス管理できているはずなのに、このような事故が起きるのが不思議」と疑問を呈する。背景には「危険な事=視聴率につながるみたいな風習が昔からあり、なくならない。今でいうYouTuberのようにスリルが視聴者の興味につながるという考えで、危ないけどリハーサルをして安全を確かめてからならやっても良いという考えがあるのでは」と推測する。

別の民放バラエティ番組の元ADは「テレビを通すと現実より緊迫感や迫力が下がり、やっていることが小さく見えてしまう部分があるため、それを加味して過激な演出が必要となる」と現場の事情を説明。

「いくら入念なリハーサルや準備を重ねても、日常とは違う過激なことをしようとしているのだから、100%事故を防ぐことは難しい」と明かす。

「働き方改革から生まれる甘さ」を指摘する声も

製作費削減や働き方改革の影響を指摘する声もある。

ネタ探しと同時にスタッフが安全確認なども兼ねたシミュレーションをするロケハン(下見)が制作費削減により軽視されがちになっているという。別のバラエティ番組の元ディレクターは「ロケハンの期間は短いけどクオリティの低下はさせてはいけない…そんな焦りから、その部分が甘くなるのではないか」と指摘する。

元ディレクターが以前働いていた会社では、働き方改革の影響から若手ADでもすぐにディレクターに昇格する傾向があったという。「働き方改革で、D扱いだと残業度外視の裁量労働が適応される」という背景があった可能性に言及。
「経験値不足のディレクターだから生まれるシミュレーションの甘さが事故につながるケースもあるのでは」と推測する。

また、「番組側の意図(演出)していない部分で、タレント側のいきすぎた行為がもとに起こる事故もある」と話す同ディレクター。「断れないタレントと、強すぎる番組看板など(事故には)複数の要因がある」と話した。

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