
[東京 8日 ロイター] - 総務省が8日発表した9月の家計調査によると、2人以上の世帯の消費支出は1世帯当たり30万0609円と、前年同月比(変動調整値)で実質9.5%増となった。消費税増税前の駆け込み需要が幅広い品目でみられた。伸び率は、前回増税時前の2014年3月の同7.2%増を上回り、比較可能な2001年1月以降で最大となった。
総務省は「9月は消費税率引き上げ直前の駆け込みなどにより、一時的に大きく増加した」と総括した。
ロイターの調査では同7.8%増が予想されていた。増加は10カ月連続で、比較可能な2001年以降で最長となった。
駆け込み需要がみられた品目をみると、電気冷蔵庫が前年比3.3倍、炊事用ガス器具が同3.2倍、電気掃除機が同2.8倍と、家庭用耐久財が大きく伸びた。また、鉄道通学定期代が同1.8倍、自転車が同2.8倍、ドライブレコーダーなどの自動車等関連用品が同2.3倍と、交通関連も消費を押し上げた。
このほか、トイレットペーパーが同1.5倍、紙おむつと歯ブラシが同1.3倍、シャンプーは同1.4倍と日用品の買いだめも目立った。
もっとも、9月は前年同月の消費支出が同1.5%減だった反動もかなり入っているといい、総務省は「駆け込み需要は前回増税時よりは若干弱めだった」との見方を示した。
*内容を追加しました。
(志田義寧 編集:田中志保)