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マイクロソフト「週休3日」の成果を検証、冬には「賢く休む/選んで休む」にトライ

 日本マイクロソフトは、今年の夏に実施した「週勤4日&週休3日」を柱とするプロジェクトの結果を発表。抽象的な働き方改革ではなく、ツールやデータを活用し、社外の顧客へも広げていこうとしている。

■ツールを活用して働き方改革

 日本マイクロソフト(以下、マイクロソフト)は、今年8月に実施した「週勤4日&週休3日」を柱とするプロジェクト「ワークライフチョイス チャレンジ2019夏」の効果について10月31日に発表した。

 このプロジェクトで実施した取り組みは以下のとおり。

1.ワークライフチョイス推進の「機会」の提供:週勤4日&週休3日制トライアルの実施
2019年8月のすべての金曜日(2日、9日、16日、23日、30日)を休業日とする。正社員は特別有給休暇を取得し、全オフィスをクローズ。

2.ワークライフチョイス推進の「実践」の支援:ワークライフチョイス社員支援プログラムの実施
「For Work:自己成長と学び」「For Life:私生活やファミリーケア」「For Society:社会参加や地域貢献」の3つの視点で、自己啓発関連費用や家族旅行費用、社会貢献活動費用等の補助などの支援プログラムを実施。

 この期間中は、マイクロソフトのコラボレーションツールである「Microsoft Teams」を徹底活用することで、会議を招集せずにチャットで済ませたり、会議の多くをオンライン会議で実施するなどして効率化に取り組んだ。



 同社は結果を検証し、活用していくために、「Workplace Analytics」による、働き方の可視化と分析も行っている。

■「ワークライフチョイスチャレンジ2019夏」の効果測定結果

 効果測定は、削減や最小化を目標とする指標群(削減)、活性化や増加を目標とする指標群(向上)、社員の気持ちや印象を確認する指標群(満足)の3つの観点で行われ。それぞれの観点において、以下の成果が確認できた。

[削減]
・2019年8月の就業日数:-25.4%
・2019年8月の印刷枚数:-58.7%
・2019年8月の電力消費量:-23.1%
*いずれも2018年8月との比較

[向上]
・2019年8月の労働生産性(売上/社員数):+39.9%(2018年8月との比較)
・2019年8月の”30分会議”実施比率:+46%(2018年8月との比較)
・2019年8月の”リモート会議”実施比率:+21%(2019年4月~6月との比較)
・2019年8月の一日あたりネットワーク数(人財交流):+10%(2018年8月との比較)

[満足]社員へのアンケート結果より
・ワークライフチョイスチャレンジ2019夏の施策全体に対する評価:
 評価する:94.0%、どちらでもない/評価しない:6.0%

・週勤4日週休3日制度に対する評価
 評価する:92.1%、どちらでもない/評価しない:7.9%

・”forWork”カテゴリ意識/行動への変化/影響
 変化や影響があった:96.5%、変化や影響が無かった:3.5%

・”forLife”カテゴリ意識/行動への変化/影響
 変化や影響があった:97.1%、変化や影響が無かった:2.9%

・”forSociety”カテゴリ意識/行動への変化/影響
 変化や影響があった:83.5%、変化や影響が無かった:16.5%

■社員の休暇の取り方が変わった

 また、社員の休暇取得と福利厚生プログラムに対して、以下のような影響が見られた。

・毎週金曜日の特別休暇を“有効に”活用した長期休暇が増加
1. 55%の社員が、特別休暇に加えて夏季休暇/有給休暇を合わせて取得
2. 10日以上(実質2週間以上)の長期休暇を6%の社員が取得

・ワークライフチョイス社員支援プログラムの実施により、ベネフィットポイント/ウェルネスポイントの利用が増加
1. 7-9月に社員が実施した活動に対して1,629件の申請あり。前年同期間比1.7倍
2. ベネフィットポイント/ウェルネスポイントの利用が多かった項目:
スポーツ・レジャー(43%)、国内旅行(21%)、リラクゼーション(7%)、自己啓発(7%)
3. 平日連続5泊の長期休暇を伴う国内旅行費用補助は、例年の3倍の社員が利用

 マイクロソフトでは、こうした効果測定の結果や社員の声から、以下の洞察を得られたとしている。

1. 社員は「多様な働き方」を求めている
2. 多様な働き方の実現には「ワークライフチョイス」が有効である
3. 全社一斉のチャレンジが、業務効率化の新たなモチベーションになる

 一方、今回のチャレンジから見えた課題は以下のとおり。

1. 有効活用できた社員/部署と、うまくいかなかった社員/部署のギャップ
2. いまだ一部のマネージャー/部門で働き方の多様性への理解が不足
3. チャレンジが顧客の迷惑になるのではないかと考える社員/部門もあれば、顧客にもこのチャレンジを共有しようと前向きに捉える社員/部門もある

■冬にも新たなチャレンジ

 マイクロソフトでは、この結果を踏まえて、この冬に自社実践プロジェクト「ワークライフチョイスチャレンジ2019冬」を実施する。冬のチャレンジでは以下の3つに取り組む。

●賢く休む/選んで休む:
多様な働き方への主体的・自律的なチャレンジを促すため、社員への特別休暇の付与は行わないが、社員自身が有給休暇や年末年始休暇などと組み合わせて、より柔軟に賢く/選んで休めるようにする。

●短い時間で働く:
夏のチャレンジで社員に呼び掛けた、30分会議、MicrosoftTeamsの徹底活用などの「コミュニケーションのお作法」や、WorkplaceAnalyticsを活用した組織全体の働き方の可視化と分析等を継続して行う。

●チャレンジを楽しむ:
この冬の働き方・休み方・学び方に関するアイディアを社員から募集する社内コンテストなどを実施する。

■社外へも取り組みを拡大

 マイクロソフトはこの取り組みを社外に広げていくために、異業種の企業に所属するミレニアル世代の社員による、働き方改革推進コミュニティMINDS(Millennial Innovation for the Next Diverse Society)と連携。ワークライフチョイスチャレンジ2019夏の効果測定結果を、ミレニアル世代の視点から評価・検証を行う。

 また、JR東日本と共同で駅ナカシェアオフィス「STATION WORK」を活用した実証実験や、夏の効果測定結果や実施ノウハウ、ソリューションを法人顧客に提供していく中で、一緒にチャレンジする”仲間”を募集するプログラムを開始する。



MONEYzine編集部[著]

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