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米大統領選挙まであと1年:再選をめざすトランプの問題点

 アメリカ大統領選挙まであと1年となった。民主党候補が17人も乱立する中で、トランプ大統領の再選はあるのか。

 トランプ大統領のウクライナ疑惑について、民主党の弾劾訴追への動きが加速化されている。しかし、トランプは、バイデン前副大統領とその息子がウクライナで利権を漁っていたとし、さらには中国でも同様な不正行為があった主張して、反撃に出ている。両陣営の間で泥仕合の様相を呈している。

 選挙に勝つためには、相手の不祥事を探し出し、外国の力まで借りてサイバー攻撃を展開するなど、何でもありの時代になってしまった。とくに、SNSの時代には、何が真実で、何がfake newsなのか区別がつかなくなっている。

 来年秋の大統領選まで1年となった今、トランプは全ての政策を再選に有利になるように調整し始めている。

 経済は、好景気が追い風となっているが、リセッションの兆候も見え始めている。アメリカ第一主義を掲げ、保護貿易主義的な政策をとってきたが、そのマイナス面がアメリカの産業にも目立ち始めている。伝統的なトランプ支持層も、経済的損害を被ると支持を撤回していく。

 外交政策、とくに北朝鮮とイランに対する政策も、どのように変更していくのか、トランプの舵取りが問われている。

 北朝鮮は、何度もミサイルを発射させ、アメリカから譲歩を引き出そうとしている。対北朝鮮政策に関してトランプの自慢は、北朝鮮がICBMの実験を止めたのでアメリカはより安全になったということであったが、SLBM実験で脅威は高まっている。トランプは、これにどう対応するのか。

 再選のために役立つ成果を上げることができるのであろうか。解任されたボルトン補佐官は、「北朝鮮は自ら核を放棄することはない」と明言したが、その通りであり、トランプが成果を焦ると、金正恩の思うつぼになり、何らかの経済的見返りを要求されることになるかもしれない。

 イランとの関係については、トランプ政権は暗礁に乗りあげたままである。イスラエルやサウジアラビアは、反イラン政策には賛成であろうが、中東に永続的な平和をもたらす上では、トランプ外交は問題が多すぎる。

 トランプの保護貿易主義やイラン・北朝鮮対応などは、短期的には成功しているように見えても、長期的には大失敗になる可能性が大である。

 9月24日の国連総会でトランプは演説し、自らの経済政策、外交安全保障政策、保護主義的な通商政策の「成功」を誇示し、グローバリズムを否定して、ナショナリズム、アメリカ第一主義を賞賛した。しかし、その考え方が、アメリカ国民の支持を得続けることができるか否か、疑問である。

 再選のためには、トランプが超えなければならないハードルは多い。

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