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Q 母子家庭では貧困が少なくなく子がかわいそうです。経済力のある方が親権者になるべきでは?

Q 母子家庭では貧困が少なくなく子がかわいそうです。経済力のある方が親権者になるべきでは?

 親権者の適格性を判断する上では経済力は関係がありません。それでは実際に育児を行ってきた専業主婦の母が親権者は不適格ということになりますが、それが非現実的であることはもちろん、父側に経済力があるというのであれば、その分の養育費を負担すれば解決するし、負担すべきものです。
 親権はあくまでのこれまでの監護の継続性などを考慮して判断されるべきものです。

参考
Q 離婚後の親権は、連れ去った側に有利な運用になっていませんか。

 ときおり、離婚を突きつけられた夫が経済力を持ち出して「お前には親権はやらん!」と言う場合がありますが、全くのナンセンスな主張です。
 「誰のおかげでメシが食えていると思ってんだ!」に通じるモラハラ夫の典型ですが、こうした夫(父)の態度に右往左往してしまう妻(母)がいることも現実で、こうした誤った知識、情報は克服されなければなりません。

 ところで離婚後の共同親権を主張する人たちからは、母子家庭の貧困をとらえて親権は経済力のある方にすべきだと主張することがあります。これは離婚後の共同親権とは別にです。しかし、結局は離婚後の共同親権を主張するのですが、現時点では離婚後の共同親権はないわけですから、自らの親権の適正を経済力に求めるわけです。

 しかし、経済力と親権の適格性は全く関係がありません。母子家庭において経済力がないのは当人の責任ではなく、女性の賃金が一般的に低いということと監護と両立させることも大変だからです。
 母子家庭であれば貧困で、他方の父側の方が経済的に恵まれているというのであれば双方の養育費を負担すれば済む問題だし、そうすべきものです。


 ところが離婚後の共同親権を推進する人たちは、さらにだから離婚後の共同親権が必要というところまで主張します。

 多くの養育費が不払いとなっている事案は、面会交流も実施されていないような場合ですから、離婚後の共同親権の導入の前提している場面が全く違いますし、母子家庭の貧困を離婚後の共同親権の問題にしてしまうのは、その背景に養育費を払って(やって)いるのに何故、自由に子どもに面会させないんだという私情が入っているのが特徴です。

 ところで、兵庫県明石市が養育費を払わない非監護親の氏名の公表は公的取立を検討していると報じられているところですが、こうした養育費の強制徴収は当然にやるべきものですが(氏名公表は私事間のことで公に制裁を加えるのは行きすぎです)、それが母子家庭の貧困の回復に資するかといえば生活保護費の削減につながりこそすれ、抜本的な改善にはつながりません。
 母子家庭の貧困の問題は、母子家庭に限られるものではなく、幼児、児童への公的給付の拡充こそ必要です。

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