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政策を判断して本物と同じように模擬投票 可児高校の主権者教育

 候補者の政策を判断して本物の選挙のように投票する岐阜県可児高校で行われている模擬市長選挙を視察した。主権者教育として行われているもので議会が関わり行われている。


■議会発想の主権者教育

 模擬選挙は、選挙権が18歳に引き下がられたさい、可児市議会が主権者教育として何ができないかを考え岐阜県立可児高校と相談したところ、同行の生徒会から模擬投票をやりたいとの意見が出され実現したもの。1,2年生を対象に2年ごとに行われており、今回で三回目。市、市選挙管理委員会、同行PTAが協力して実現している。

 内容は生徒から出されていた日常の課題(勉強場所がないなど)と可児市の課題(少子化が進んでいる、外国人が増えている)を考え、3人の市職員が市長候補となり公約を示し、選挙公報として事前に配布。同時に選挙ポスターを学校ない掲示しておき、投票日当日には三人の候補の演説を聞いて投票先を決めるというもの。

 演説の前には、第一回の模擬投票のさい生徒会長だった田口裕斗さんが、候補者の政策の中身を調べてメリット、デメリットを考えて投票するようにすること。他に人とも政策について話し合い、自分では気が付かなかった視点も取り入れて投票をしようと呼び掛けていた。

 そして、三人の候補者の演説、グループ討議があり、本物の投票用紙と投票箱を使い投票、生徒による開票作業が行われ当選者が決まった。



■投票率があがる

 本物そのものに投票をすることで選挙への関心を高め、自分たちのまちの将来を考えてほしいと始まったのがこの模擬投票だ。選挙管理委員会や市の主催で行われる例はあるが、議会がここまでかかわることは珍しい。その成果として可児市の18歳の投票率は約90%になったというほどだ。

 模擬投票を行うことになった時の議長、川上文浩議員は、主権者とは何かを考えるきっかけになってほしい。若い人にデモをしろとは言わないが、考えることの大切さを知ってほしい。模擬投票を体験したなかから、選挙や政治のこと、地域のことを考える人が何人かでも出てくれば社会は変わるのではないか、と話されていた。

 同様なことがほかでも広がれば、社会が変わるかもしれない。武蔵野市でも、と思ってしまった。


■話し合うことの大切さ

 グループワークにはファシリテーターとして参加したが、勉強するスペースを自習用と話し合って学習できるスペースを二つもつくるとお金がかかりますよね? 経常的にお金がかかるオムツの補助が効果的なのか? など鋭い疑問を生徒から聞いた。

 同じような視点は、本物の選挙でも重要と思えてならない。さらに、政策について、日常的に話し合う場も大切と思えた。

 政治や選挙は遠いところになるのではなく、自らの未来を決める大切なこと。いろいろな人といろいろな視点で考え決めていく。そのことを、あらためて大人も学べた模擬投票だった。


【参考】
NHK 岐阜 NEWS WEB 可児市の高校で模擬選挙体験(2019年10月30日)
中日新聞 公報配布から演説まで、生徒が模擬選挙 可児高(2019年10月31日)
可児高校 模擬選挙(過去二回の様子)


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