- 2019年11月02日 12:00
「マンションに永住したい」過去最高の6割超、管理組合の運営に課題も
築年数が古い物件を中心にマンション居住者の高齢化が進む中、理事会役員のなり手が不足し、課題になりつつあるようだ。
株式会社つなぐネットコミュニケーションズは、運営するマンション居住者向け情報サイト「マンション・ラボ」のアンケート会員約1万5,500名(10代~80代男女)を対象にマンションの理事会運営に関するインターネット調査を実施し、その結果を10月23日に発表した。調査時期は8月23日から9月5日。
理事会役員の経験について有効回答者2,507名に聞くと、「現在担当している」が8.6%、「以前担当したことがある」が50.3%で半数以上が理事会役員の経験がある一方で、41.1%が「役員・理事などになったことがない」と回答した。
そこで、理事会役員未経験者1,031名に意向を聞くと、81.9%が「理事会役員になりたくない」と回答。その理由を複数回答で聞くと「拘束されそう」41.7%、「面倒くさい」39.8%、「忙しい」39.3%などの回答が多かった。

一方、国土交通省は、管理組合や区分所有者のマンション管理の実態を把握するための調査を5年に一度実施しており、今年4月に「平成30年度マンション総合調査」の結果を発表した。調査対象は全国のマンションの管理組合および区分所有者。有効回収数は管理組合向け調査が1,688件、区分所有者向け調査が3,211件。調査時期は平成30年11月から12月にかけて。
平成30年度のマンション居住状況を見ると「60歳代」が27.0%で最も多く、「50歳代」が24.3%、「70歳代」が19.3%、「40歳代」が18.9%で続いた。また、「70歳代以上」の割合は平成25年の前回調査時から3.3ポイント上昇して22.2%になり、その割合は築年数が古い物件ほど高く、昭和54年以前のマンションでは70歳代以上の割合は47.2%に達した。

今回の調査では、所在不明・連絡先不通の個数割合が新規調査項目として加わった。「所在不明・連絡先不通」とは、組合員(区分所有者)名簿によって所有者が直ちに判明しておらず、または判明していても所有者に連絡がつかないものを指す。
所在不明・連絡先不通の空室があるマンションの割合は3.9%となっており、そのうち当該マンションの総戸数に対する所在不明・連絡先不通の住戸の割合が20%超のマンションは2.2%、0%超~20%のマンションは1.7%となっている。このうち、平成30年度における完成年次別内訳をみると、完成年次が古いマンションほど所在不明・連絡先不通の住戸があるマンションの割合が高くなる傾向がある。

一方、永住に関する意向を聞くと、62.8%の人が「永住するつもり」と回答し、前回調査から10.4ポイント上昇して過去最高となった。また、年齢が高くなるほど永住意識が高くなる傾向にあった。他方「いずれは住み替えるつもりである」は17.1%で、前回調査の17.6%から減少している。

管理組合運営の状況を聞くと、28.3%の管理組合が理事会役員について「外部専門家の選任を検討している・必要となれば検討したい」と回答している。その理由としては「区分所有者の高齢化」37.6%、「役員のなり手不足」36.5%、「知識・ノウハウの不足」28.9%などが多かった。
マンション居住者の高齢化が進む中、理事会役員のなり手が不足しており、外部の専門家に依頼するケースも増えていきそうだ。
サイトウ イサム[著]、加藤 秀行[著]



