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日本が尖閣諸島でゴタゴタを起こす理由(中国側の説明)

 『北京晩報』が尖閣諸島の問題に関連して「专家解读“购”钓鱼岛闹剧 日各种势力蠢蠢欲动」という記事を配信していたので、これについて少し。

1 記事の紹介

 いつものように最初に記事を翻訳して簡単に紹介させていただきます。

 自民党は15日に「無人国境離島管理法案」を提出し、釣魚島(尖閣諸島の中国側の呼称)などの無人島を強制買収できるようにしようとしている。

 釣魚島に関してはの東京都の石原知事が釣魚島買収計画を公表して以来、日本側の各種の勢力が動き始めているが、このドタバタ劇の分析について外交学院国際関係研究所の周永生教授に話を聞いた。

北京晩報:聞くところによると島購入のための募金は既に11億をこえたということだが、国家が個人の土地を買うといった先例や法律の根拠はあるのか。

周永生:日本政府は、釣魚島は日本の固有の領土で、そのため個人、法人を問わず、商業上の契約で購入でき、日本政府は何も問題がないとしている。

 しかし、中国の立場からみると、釣魚島は中国固有の領土で、日本の個人が釣魚島を持っていることは不法で、日本中央政府や東京都地方政府が釣魚島を買おうというのも同様に不法だ。

北京晩報:石原が「島を買う」ドタバタ劇をした後で、国会議員による釣魚島視察を提案しているが、彼のねらいは何か?

周永生:石原は釣魚島の宣伝を通して、自分の威信を高めようとしている。民主党政府に中国に対する弱腰外交を批判し、日本人の中国に対する敵対感情を高め、長期にわたる釣魚島占有により、日本の領土とすることをたくらんでいる。

 同時に「本当の」愛国者であるように装い、すでに80歳という高齢にもかかわらず、退職せず、引き続き政治活動に従事しようとしている。

北京晩報:去年から、日本は島を奪おうという気運が高まっているようだが、これは日本の新しい政権の外交政策によるものか、それとも去年の大地震により、日本国民は島国の資源に焦りを感じていることが原因か?

周永生:中日両国の釣魚島の紛争が去年から激しくなったのはいくつかの原因がある。新しい政権の外交政策がそうさせている面もあれば、去年の大地震により、日本国民が島国の資源に焦りを感じていることも原因だ。

北京晩報:先日日本の野田首相は今後3年間で、太平洋島国に5億ドルの資金援助を宣言し、同時に海上自衛隊の3隻の軍艦はフィリピンを訪問している。これをどう見るか。

周永生:これは日本が周辺諸国と力を併せて中国の発展を締め付けようとしていること、そして中国に圧力を加え、領土問題で利益を得ようとしていることを意味する。

 中国は近年平和国家のイメージ形成に努力しているが、西側諸国や日本が宣伝している中国脅威論を打破することを期待している。

 日本はアメリカと一緒に、東アジアにおける軍事ネットを形成し、中国に制約を加えようとしている。そして中国脅威論をまきちらし、中国の発展を阻害し、中国と領土紛争のある国を日米で取り込もうとしている。

2 個人的感想

 基本的には以前書いた「尖閣諸島問題に関する中国紙の大変勇ましい社説」と同じ論調で、全て悪いのは日本とアメリカで中国は何一つ悪いことはしていないというという主張です。

 日中関係が悪化しているのは、石原都知事などの右翼が自分の勢力を拡大するために中国脅威論をまき散らしているからであり、それが東南アジアの国々で中国脅威論が存在するのは、日本とアメリカのせいだという、陰謀論かと思ってしまう主張です。

 実際これまで中国は、歴史認識などで日本を批判する際に、中国だけではなく、韓国や東南アジア諸国も日本を批判しているという手法を使ってきました。

 ところが、今回は反対に中国が東南アジア諸国と対立してしまっているわけで(中国とフィリピンの1ヶ月近くの睨み合い)、こうした手法が使えません。

 そこで考え出されたのが、「日米謀略論」とでもいうべきもので、日米が裏で手を引いて中国包囲法を形成しているからおかしくなったというわけです(中国封じ込め政策?日本とフィリピンの連携と満州事変)。

 ま、理屈としては、面白いのですが、まさに陰謀論で、ここからは何故、世界各国で中国脅威論が猛威をふるっているか、それに対する真摯な反省は全くみられません。

 問題はこうした主張が中国マスコミの基本論調ということで、中には本気でこうした主張を信じている方もいるので、本当にいろいろやっかいです。

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