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生活の場としての病院のあり方

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また、強めの台風がきていますね。皆さんご用心を。。交通事故が増えるような気がするので、脳外科医としては若干ブルーです。

さて、今日は入院生活について、がテーマです。

先日、カンブリア宮殿に、亀田メディカルセンターの院長先生が出演していました。

同院長は、「がんばって働いてきた人が病気になって入院した途端に、その生活レベルまでがくっと落とさなきゃいけないというのはおかしい」とおっしゃっていた。

まさしく、その通りだと思いました。日本の病院では「病院だから」というだけで入院中に制限されることがあまりにも多いように思います。

たとえば、挙げればきりがありませんが、

・食事のレパートリーが少ない、もしくは選択の余地すらない

・夜は就寝時間になると問答無用で消灯させられる

・シャワーも下手すると数日に一度しか浴びれず、病棟で順番を予約しなければいけない

・トイレは病棟の共通トイレに行かなければならない

・移動が不自由な状態の場合、売店で好きな物を買うことも困難

・ベッドのシーツなどの交換も不十分

などです。もちろん、これらは個室と大部屋によって変わってきますが、個室では多少のプライバシーが確保されるとはいえ、病院の個室とホテルのサービスやアメニティを比べると、歴然とした差があることは明らかでしょう。そういった意味で、カンブリア宮殿で放映された亀田メディカルセンターの個室病棟のクオリティは、図抜けていました。

少なくとも、僕がこれまで働いてきた様々な病院の個室と比べてみても、天と地ほどの差があります。

・ホテル並みにきれいな室内

・全室シャワー完備、アメニティ完備

・食事は入院中とはいえ、多くのメニューの中から選択可能

・コンシェルジュによる買い物サービス

・それらのサービスを操作し、病室から自分のカルテを見る事すら可能なタッチパネル式のシステム

圧倒的だと思いました。

他にも同様のサービスが整っている病院もあるのでしょうが、ここのサービスはホテルのそれに肉薄している印象を受けました。個室ですから、通常の医療費以外にも毎日1万円強の差額ベッド代がかかりますが、特に亀田の差額ベッド代が高いということはありません。

よくある市立病院などの中~大規模の病院でも、個室では5000円から1万円くらいの差額ベッド代をとることは普通ですし、一部の大学病院などによっては、最低1日あたり3万円以上の差額ベッド代を取るくせに、ただ個室というだけで、これだけのサービスが望めるところは限られています。

先日のカンブリア宮殿の放送を見てしまうと、医療従事者の目からしても、入院するならこっちの方が全然良いだろうな、と思ってしまいます。

不幸にも病を患った患者さんにとって、病院とは治療の場であるとともに、どうしても生活の場とならざるをえません。

今までの日本の病院は生活の場として考えた時に、どう考えても質が良いとは言えないと思います。

もちろん、他国と比べて日本の病院が悪いということはないと思いますが、一般的な日本人が普段暮らしている生活レベルと、病院での生活レベルを比べてしまうとやはり大きな差があるということです。

冒頭の亀田の院長先生の言葉ではないですが、病を患って入院し、尚かつ生活レベルまで落とさなければいけない環境に落とし込まれる、というのではあんまりだ、と思います。

ただ、たとえば公立の病院の6割は赤字と言われるほどですから、これら入院中の生活レベル向上のためのサービス充実を病院が目指したとしても、財政的余裕がないことがネックになるのは事実でしょう。

しかし、これまではそもそも、入院中の生活という点には目すら向けられていなかった中で、亀田のような病院がある事は良い事でしょう。

今後は、病院も生活の場としての質を上げていかなければいけない時代が確実に迫っています。特に経済的に余裕のある方の場合は、そういった病院を選ぶでしょうから。。

皆さんの中でもし、先日のカンブリア宮殿をご覧になった方がいたら、感想ください。

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