- 2019年11月01日 11:15
金持ちが遺伝しなかったビンボー芸人の言い訳
1/2人生イージーモードだったはずが……。裕福に生まれたのに貧乏になってしまった人は一体何を思うのか。金持ちが遺伝しなかった芸人が数奇な人生を語る。
豪邸、誘拐、帝王学 金持ち息子の生活
金持ちに生まれ、死ぬまで金持ちだった人ってどれぐらいいるのかな。裕福な家に生まれ、現在貧乏生活をしているボクはそう思います。
ボクは吉本のピン芸人で、現在39歳。今は3畳の部屋に暮らしていますが、生まれた家はとても裕福でした。
ボクは大阪市住之江区出身。戦後、祖父が工場を立ち上げ、父親が会社を継ぐと、バブルの波に乗って会社は成長。ソファベッドの製造販売では、近畿シェアNo.1にまでなりました。
ボクが5歳のころ、父親が建てた家は4階建て。間取りは27LDKKKの大豪邸です。ピンポンが鳴っても、外に出るまで2~3分はかかります。とにかく広い家でした。「床下に白蛇がいたら縁起がいい」と聞きますが、調べてみたら、白蛇が3匹ギュッと集まっていたこともありました。
お坊ちゃんとして生まれたボクは、とにかく甘やかされました。欲しいものは何でも買ってもらえましたし、小さいころから1万円のお小遣いをもらっていました。というのも、実はボク、誘拐されたことがあるんです。幼稚園から帰ってきたボクを、ハンチングに黒いサングラスの男が、かっさらっていきました。
車に乗せられたところで、近所の人が助けてくれ、事なきを得ましたが。それもあってか、父はボクのことを特に心配していました。遊びにきた友達を、不審に思ったのか追い出したこともありました。余談ですが、父親も海外で誘拐されたことがあります。親子2代で誘拐。それくらい大きい会社だったんですよね。
父親からは「帝王学」を教え込まれました。
ある日、父親とファストフード店に行ったときのこと。ボクに1万円札を渡して「みんなが食べられそうなもん、買ってこい」と言いました。1万円札をポケットに入れて、車から降りたのですが、いざお店に行くと、さっき受け取ったはずの1万円札がない。どこを捜してもないから、車に戻って「お父さんごめん。お金を失くした」と言いました。すると、また1万円札を渡してくれました。
ところが、あとから父親に聞くと、ボクが車から降りたら、すぐにお金を落としたらしいんです。そして、浮浪者の人が拾っていったと。これを見ていた父親が言いました。「落とした時点でお前の負け。拾った人はその時点で勝ちだ」と。そして「ただお前は、金を拾う側じゃない。拾われる側にならなあかん」と。
一時は隆盛を誇った会社ですが、ボクが中3のときに倒産しました。バブル崩壊など、いろいろ不運が続いたんですよね。
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