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即位に伴う恩赦で田中眞紀子氏夫・直紀氏も復権、政界復帰は

田中角栄・元首相の娘婿の直紀氏(時事通信フォト)

「即位礼正殿の儀」が行なわれた10月22日、政令恩赦が施行された。「恩赦」とは国家的な祝賀に際して、特別に刑罰を減免したり、公民権などの資格を回復させたりする制度だ。この日、恩赦を受けたのは約55万人にのぼるとされるが、具体的には誰が対象となったのか。法務省保護局総務課恩赦係に聞いた。

「禁固、懲役、罰金とある刑罰のうち、今回の対象は『罰金刑』のみで、重大犯罪による懲役刑や禁固刑となった人は含まない。罰金の納付から3年以上が経過した人について、刑に処されたことによって生じた資格の制限を一律になくす『復権』を行ないました。

 通常、資格停止は罰金を払ってから5年で回復しますが、今回の恩赦ではそれを待たずに制限が取り払われるわけです。免許停止となった人が運転免許を取り直したり、医師免許などを取り上げられた人が再び国家試験を受けられるようになったりするほか、公職選挙法違反で失われた公民権も回復されます」

 つまり「罰金を払ってから3年以上5年未満」の人が対象。その約8割が道路交通法違反などの交通事件関係だが、公職選挙法違反者も約430人も含まれていたという。

 この条件を満たす「元閣僚」が一人いる。田中角栄・元首相の娘婿(田中眞紀子・元外相の夫)で、民主党政権時代の2012年には防衛大臣を務めた田中直紀氏だ。

 直紀氏は2016年の参院選に民進党候補として出馬するも落選。その後、中央選挙管理会に届け出ていない文書を配ったとして、公選法違反(法定外文書頒布)で罰金30万円の略式命令を受け、5年間の公民権停止となった。

 直紀氏が命令を受け入れ、公民権が停止されたのは2016年10月20日のこと。つまり、恩赦が行なわれた10月22日の時点で「3年と2日」が経っているため、ギリギリで「一律に復権」の対象になっているはずだ。

 恩赦を受けての思いを聞くべく、直紀氏が代表を務めるバス会社・越後交通に問い合わせたところ「普段、こちらには顔を出していない。取り次ぐこともできない」との返答。公民権の停止が解けたのであれば政界復帰を目指すのか、といった話を聞くことはできなかった。

 かつての“田中王国”である地元・新潟で政界復帰の可能性があるのか。ちなみに古巣である民進党は2017年に分裂してしまったが、同党の流れをくむ立憲民主党と国民民主党の新潟県連に問い合わせると、いずれも、「2016年の落選以降、直紀氏と連絡は取っていない」とのこと。

 1956年の国連加盟恩赦で、造船疑獄に絡んで起訴されていた佐藤栄作氏が免訴となるなど、過去、“政界の大物”が恩赦によって政治生命を長らえさせた例は少なからずあったが、今回はそうしたことは起きなさそうだ。

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