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社会保障・税一体改革三党合意について

今朝8時、自民党本部で「社会保障と税の一体改革に関する三党協議」について、全議員・支部長懇談会が開催された。先週の金曜日、自民・民主・公明3党の実務者による「修正合意」報道を受けて、私のところにも数多くのメールや電話をいただいた。その多くが、「民主党のマニフェスト違反にどうして手を貸すのか」「デフレ下の増税は景気を冷え込ますだけ」「自民党はやはり増税か」といった批判的な内容であった。皆さんがそう思われるのも当然であり、新聞やテレビの断片的な報道では本質論が分かりにくいので、少し詳しく説明したい。


社会保障と税の一体改革と言いながら、民主党が出した7つの法案に医療や介護に関するものはなく、年金については根本的な部分が先送りというお粗末な代物だった。最後に唯一残された「総合こども園」を断念した時点で、民主党の社会保障政策は何もなかったに等しい。従って今回、自民党の案をほぼ丸のみする形で「社会保障国民会議」を作って、増税の実施を決断する平成25年10月までに、社会保障の全体像を一から議論することが決まったのは評価すべきだ。確かに、部分的に玉虫色の表現があることは否定しないが、「最低保障年金」と「後期高齢者医療制度の廃止」の「棚上げ」を決めた時点で、「公約放棄」と「マニフェストの全滅」を民主党自らが認めたことになる。


次に税に関して言えば、自民党は前回の参議院選挙のマニフェストで「消費税を当面10%にする」という公約を掲げた。財政再建と社会保障の財源を確保するには消費税増税が必要だという判断からだ。それを当時の菅総理が「自民党の主張する10%を参考にする」と抱きつき戦略に出て参院選に惨敗したのは皆さんもご記憶のことだろう。自民党内では、民主党との消費税に関する考え方の違いから、選挙を見込んで野党らしく、増税反対を主張すべきだという意見も少なからずあった。しかし、消費税増税が自民党の根本的な方向性と一致している限り、消費税に関する民主党との違いを殊更に取り立てて自らの方向性を否定するよりも、的確な修正を行った上で合意するのが責任政党としての役目だという執行部の決断は理解できる。そして今国会で法案が成立した場合、来年の秋の時点での政権が消費増税の判断に関して全責任を負うことになる。そのためには、国民が安心できる社会保障の全体像、歳入歳出改革、国会議員の定数削減や公務員総人件費の削減、デフレ対策や景気対策がパッケージとして示されることが条件であることは言うまでもない。それまでには何としても自民党が政権を奪還しなければならない。


国民との契約をいとも簡単に破る民主党が、三党合意を誠実に守る保証はないが、一旦法案が成立すれば、無責任なことはやり難くなるはずだ。これから重要なことは、「できない約束はしない」「約束は必ず守る」「できなければ責任をとる」という当たり前の原則を取り戻すことだ。そして、政治を一刻も早く正常に戻すためには解散総選挙しかない。

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