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文科相「身の丈」発言 英語民間試験に延期論

萩生田文科相は、28日、大学入学共通テストの英語で導入される民間検定試験に関して「自分の身の丈に合わせて頑張ってもらえれば」とテレビ番組で述べたことについて、「国民、特に受験生に不安を与えかねない説明だった。おわびしたい」と謝罪しました。

民間試験導入を巡っては、私も以前に指摘しましたが、受験生の経済状態や居住地によって不利が生じるのではないかとの懸念が強まっています。そうした中での、文部科学行政のトップの、格差を容認するかのような発言は、許されるものではありません。英語の民間試験導入については、現場の全国高等学校長協会が、2020年4月の延期を求めています。

この発言によって、与党内からも延期論が浮上している、ということは、見直すためにはギリギリの機会かと思います。身の丈発言について審議をしている衆院文部科学委員会で、萩生田文科相も、「基本的には円滑な実施に向けて全力で取り組む」としながら、野党の質問に、「仮に今の状況より混乱が前に進むような事態が確認できれば考えなければいけない」と含みを残した、と報じられています。

与党内からも、そもそも欠陥がある仕組みだ、として延期論が浮上している、とのこと。民間試験は、英検など7種の中から受験生が選んで、2回まで受けられることになっています。しかし、別途、腕試しは何度でもできます。受験料が、1回約6千円から2万5千円かかり、会場までの交通費、遠方の場合は宿泊費もかかります。都市部の裕福な家庭の子と、そうでない子とで条件が違い、格差が心配されています。

それを解消する責任者が、「身の丈」といい、不備を正当化することは、あってはならないということは、誰がみても明らかです。しかも、文科省の調べでは、民間試験を活用する大学・短大は6割にとどまり、一部の学部でのみ使う例もあるので、実際はもっと低くなる、とのこと。受験生の将来がかかる入試が、公平・公正に行われるよう、不備のある仕組みは、強引に進めることなく、延期するのが妥当ではないでしょうか。

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