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政治家の身の丈に合わない「言葉狩り」

■政治家の条件は「失言しないこと」か?

 萩生田文部科学相がテレビ番組内の発言で、「自分の身の丈に合わせて」と発言したことで物議を醸している。

 より正確に言えば、以下のような発言だったらしい。
「裕福な家庭の子どもが(試験の)回数を受けてウォーミングアップできるというようなことがあるかもしれないが、自分の身の丈に合わせて2回をきちんと選んで頑張ってもらえれば…」
 萩生田氏はその後の釈明会見の場で、「自分の身の丈」という言葉を「自分の都合」と置き換えている。

 「裕福な家庭」という言葉を前置きしてしまったことにより、「自分の身の丈」という言葉が「=貧しい家庭」を意味することになってしまったので、萩生田氏の発言が言葉の選択ミスだったことは否めない。しかし、ただそれだけのことだと思う。

 この程度の失言で、「釈明だけでは済まない」などと憤る理由は何なのだろうか? 普通の良識ある人間であれば、釈明するまでもなく、ただの言葉の綾だと思うだけで、どうでもいいと思う人がほとんどだと思われる。

 しかし、日本ではいつから、政治家の条件というものが、「失言しないこと」になってしまったのだろうか? 一体、誰が一言も失言しない政治家を求めているというのだろうか?

 国民は、失言しない政治家のために税金を支払っているわけではない。失言をしなければいいということなら何もしゃべらなければいいわけで、そんな受け身な姿勢の政治家に何を期待すればいいというのだろうか?

■政治家は身の丈に合った発言をするべき

 「政治家は国民を映す鏡」とも言われるが、本来、政治家というものは、国民の見本となるべき存在であり、普通の人間ができないような大きな仕事をする能力や気概があるからこそ、その期待から国民は税金を支払っているのである。言わば、政治家に対する投資のようなものだ。
 その政治家のやっていることが、小学生にでもできるような言葉狩りでは、税金の無駄遣いとしか思えない。

 小学生が学級会議で挙手して、
 「先生、萩生田君が「身の丈」という言葉を使って貧乏な人を差別しました

 ちょうどこんな感じかもしれないが、こんな批判を聞いても、まともな教師なら理由を聞くだけで怒らないだろう。こんな発言に本気になって目くじらを立てる教師がいれば、それこそ問題かもしれない。
 ところが、そんな教師が現実に存在している。どこに? 野党の中に。

 彼らこそ、小学生よりも遥かに高い政治家としての己の身の丈を自覚し、大人の発言を心掛けるべきである。

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