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神戸教師いじめ問題 加害者への社会的制裁を子どもに示せ

BLOGOS編集部

神戸の小学校で起きた教員同士のいじめ問題、ホントにやんなっちゃうな。教育者の立場でありながらいじめという最低の行為で相手を傷つけワイワイ喜び、相手が苦しむ姿をもてあそぶ。どれだけレベルの低い連中なんだろう。

これは教育界を揺るがす大事件だよ。次から次に明るみに出てくる、ひどいいじめの中身を知るにつれ、全国の大人達は「いじめ教員を許すな!」「厳しい処罰を!」って怒りの声がヒートアップしているように思う。確かに鬼畜みたいなことをよってたかってやってたからな。

でもね、当事者である神戸の小学生達、あと全国の子ども達は、大人達よりも感情に走らず、今回の事件をもっときちんと見ようとしてるんじゃないかな。「これからどうなるんだろう?」って。いじめを起こした先生はどうなる? いじめられていた先生はどうなる? 学校はこれからどうなる? 大人達はどう対処していく? そして僕らはどうすればいい? って、色んな不安を抱えつつ、色んな「どうなる?」を見ようとしていると思う。

だからね、ひとつずつ、じっくりと対処していくことが大事だよ。ちょっと順序だてて考えてみようか。

カレーではなくカレーの「使い方」に罪がある

写真AC

まず、その1、「事実を解明する」――。リーダー格の女帝とやらを中心にして、今わかってるだけで50種類以上のいじめをしてたんだろ。首を絞める、接着剤を頭にかける、熱いやかんを顔に押しつける、焼き肉のたれやドレッシングを大量に飲ませる・・・、もはや拷問だな、まったくどうしようもないな。

その中でも、その場面の映像がテレビで何度も映し出されてるから象徴的なものになってるけど、被害者を羽交い絞めにして激辛カレーを無理やり食べさせて大笑いするって、それはもう集団暴行だよ。

それを受けて学校側が、いじめを連想するので給食からカレーを一時的に出さないようにするとか言ってたけど、今することはそういう表面的なことではないよな。その論理で言ったらさ、「先生を見るといじめを連想するから学校から先生を無くします」って話にもなっちゃうよ。カレーに罪はない。罪があるのはカレーを相手が嫌がるような「使い方」をしたこと、その「使い方」に罪があるんだ。

カレーだろうがラーメンだろうがカツ丼だろうが、歯ブラシだろうがコップだろうが十円玉だろうが、普段の日常にあるどんなものも、相手の嫌がる「使い方」をすればいじめの原因になる。問題の本質は「使い方」なんだってことに向き合わないと。カレーを横によけたからって本質的な解決にはならないよ。

そういう問題解決の仕方も、本気なのか付け焼刃なのか、子ども達は大人がやることを見て、感じてると思う。

加害者への社会的制裁を子どもに示せ

写真AC

その2、「加害者が謝罪し責任を取り処罰を受ける」――。いじめという卑劣で残忍な行為で人を傷つけたら、それだけの重い責任が生じ、社会的制裁を受けることになる。それが我々が生きている社会の規範なんだってことを、子ども達にきちんと示す必要がある。愚かな行為によって色んなことを大きく失うんだってことを。

その時にね、俺自身も自戒を込めるけど、マスコミや世間の尻馬に乗っかって大人達が加害者に対してにわかに攻撃的になる姿も、子ども達は見て感じるんだろうね。

その3、「被害者はケアを受けて社会復帰が出来るようにする」――。勇気を持って告発したからこの事件が明るみに出たんだ。その意義も含めて今後将来的にいい復帰に向かえるように切に願うよ。

その4、「傍観者の問題を考える」――。いじめは周りの傍観者の在り方で早く対処出来ることもあれば、ムダに助長されてしまうこともある。こんな事態になるまでいじめを見過ごしていた学校長や他の教職員も、何らかの態度を示すことが必要だろうよ。

もしかすると、子ども達の中にも「ああ自分はこうしていたら」「あの先生のことを誰かに相談していたら」「どうして自分は何もしなかったんだろう」なんて、傍観者意識を深刻に持ってしまう子も出るかもしれない。そこにもケアや、問題意識が必要だろうな。

で、これで終わるワケにはいかない。この事件を踏まえて、当事者となった学校の子ども達をメインにここから何をどう学ぶか。それが問われているよ。

なぜ、子どもの間だけでなく大人の世界にもいじめが起きるのか。しかも学校の先生同士で。これをどうすれば止めることが出来るのか。どうすれば防げるのか。この事件を反面教師にして、子ども達に実践教育をする。それが、この事件に対するケリの付け方だと俺は思うよ。

世間の温度としてはさ、加害者となった教員達を憎々しく思う気持ちが沸いてるだろう。何しろひどいいじめをしてたんだからな。だけど、これまで積み重なった悪しきを省みて、先々いかに人格を更生させられるか、そこで「教育の力」が試されるんだ。

責めて罰してハイおしまいなら、教育は何のためにあるんだってことになっちゃう。教育の現場で起きた事件を教育の現場がどう対処するのか。そしてこの先、加害者教員の4人がどんな反省を経て、どんな更生をすることが出来るのか、それとも出来ないのか。

正直、彼らを教職に復帰させるのは難しいだろうな。でも、彼らがこの社会でやり直そうとするなら、それを排除する社会なのではなく、受け入れる社会だってことを、子ども達に示さないとな。

体罰は当たり前だったが尊敬されていた教師

BLOGOS編集部

昭和から平成令和と時代が変わって、学校の現場も色んなことが変わっていってるよ。時代もあるし、それぞれに良し悪しはあるだろうけど、昔の学校は厳しかった。子どもをしつけることにホント厳しかった。学校の先生も親も、同じように厳しかったよ。

今は先生が体罰をすることは禁止されているけど昔はよく殴ってた。子どもが学校から帰ってきてさ、母親から「きょうは学校で何かあったかい?」って訊いたら、子どもが「俺、殴られたんだよ!」って。母親が「いったい誰に殴られたの?」って尋ねたら「先生に殴られたんだよ!」、そしたら母親が「だったらおまえが悪いんだよ!ボカッ」って、その子の頭を親も殴ったって(笑)。「先生に殴られるようなこと二度とするんじゃないよ!」って。

もちろん今も厳しい先生や親がいることはいるんだろうけど、時代と共に何かが変わってきたのは確かだよ。先生の権威も昔はこれでもかってぐらいあったし、校長先生なんて地元の名士で尊敬されてたよ。台東区で式典があると区長と校長が並んでたもん。

学校の先生が弱くなっていったのか、親がのさばるようになったのか、昨今のクレーマーみたいな親、あれなんだっけ? モンスターペアレント? そうそう、そういうのが学校押しかけて「うちの子に何てことするんだ、訴えてやる」なんてな。

ああいうのは遡れば、親のしつけがなってない子どもが大人になって、もののわからないまま結婚して子どもを生んで親になって、学校の先生に文句言ったりするんだろ。そしてとうとう、親のしつけがなってない子どもが先生になって、別の先生をいじめるという、まさかの時代になっちゃった。

これ、うかうかしてると、先生同士のいじめを飛び越して、先生が徒党を組んで子どもをいじめたり、子ども達が徒党を組んで先生をいじめたり、もっとまさかな時代が来るかもよ。だからこそ、そういうバカげた社会が来ないよう、神戸の小学校で起きた今回の事件を反面教師に、大人達がどう対処していくかなんだ。

ちなみにしつけって字は身が美しいと書いて「躾」。しつけが出来ていると身が美しいってことだ。しつけ出来てないと身が美しくないんだな。

そうそう先日、個人タクシーで運転手さんと話してたらね、なんでも小学校時代の同窓会で「還暦会」ってのが開かれて、卒業してから47年ぶりに集まったんだって。そこで、当時の担任の先生に会ったんだって。女の先生でさ、その先生が「あら、〇〇〇君ね」って名前を覚えててくれたことがすごい嬉しかったって話すんだよ。「いやあ、自分の名前を覚えててくれたんですよね~!」ってさ。

47年も経っての同窓会だから、胸に苗字を書いた名札をみんな付けてはいたんだ。でも、その先生がパッと下の名前を言ってくれたことにものすごく感激してたよ。「先生、よく名前覚えてましたね?」って言ったら「自分の子どもの名前は忘れませんよ」って言ったってさ。そのことだけでさ、本当に子ども思いの先生だったんだろうなって、ちゃんと伝わって来るよね。

(取材構成:松田健次)

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