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脱税にやらせ…芸能事務所やテレビ局が抱えるモラル・ハザード

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共同通信社

ヤク(薬)に闇営業、さらにはヤラセ、そして今度は〝脱税〟騒動…。

自然災害で日本中が混乱する中、芸能界やテレビ局は前代未聞のモラル・ハザードに陥っている。

相次ぐ芸能界不祥事 極め付けがチュート徳井

今年に入ってからというもの、電気グルーヴのピエール瀧(52)がコカインの使用、さらには元KAT-TUNの田口淳之介(33)と元女優の小嶺麗奈(39)が大麻の所持で厚労省関東信越厚生局麻薬取締部(通称「マトリ」)に逮捕されたのは記憶に新しい。が、さらに吉本興業に所属していたカラテカの入江慎也(42)や雨上がり決死隊の宮迫博之(49)らお笑いタレントが反社会勢力の忘年会や会合でドンチャン騒ぎの闇営業。

その一方で、テレビ局はバラエティー番組ばかりか、報道番組内の特集までもが平然と〝ヤラセ〟をしていたことが発覚した。そして極め付けは、お笑いコンビ・チュートリアルの徳井義実(44)。東京国税庁から7年間で約1億2000万円の申告漏れを指摘され、そのうち約2000万円は所得隠しだったことが明らかになったのだ。

芸能事務所もテレビ局も、表向きはモラルやコンプライアンスなどと叫びはするが、現場意識は〝馬の耳に念仏〟とでも言ったところか。「社会的責任を果たす」どころかテレビ局は番組の差し替えや中止でテンテコ舞いになり、芸能事務所は後始末に追われ頭を悩ますこととなる。しかも、この状況が日常茶飯事化しているのだ。

特に、チュートリアルの徳井の、いわゆる〝税金未納騒動〟は「お笑い芸人だから」とか「うっかりだった」「(税務に)無頓着だったから」なんて言い訳は通らない。

そもそも徳井は「吉本興業」に所属する芸人である。その吉本と言えば、前述した入江と宮迫らが関わった〝闇営業〟でも大騒動となった芸能事務所である。

レギュラー7本の売れっ子 吉本も危機管理不足

「〝闇営業騒動〟が発覚した際も受け取ったギャラの源泉や所得税が疑惑になりました。確かに徳井の申告漏れは意図的なものではなく〝うっかりミス〟なんて説明していましたが、実は確信犯的な部分も見え隠れしていて脱税と同じでしょう。要は〝バレなきゃ税金なんて払いません〟的な論理です。しかし、この騒動で、はからずも吉本も金銭に対してルーズだったことが露呈してしまったことになります。あの〝闇営業騒動〟では、吉本の芸人のギャラが話題になりましたが、現実には節税対策で個人会社まで設立しているわけですから、芸人によっては億単位のギャラを貰っているということです」(芸能関係者)。

徳井がレギュラー出演するテレビ番組は、「しゃべくり007」(日テレ)や「乃木坂46のザ・ドリームバイト!」(フジテレビ)、「人生最高レストラン」(TBS)、「シブヤノオト」(NHK)などで、ネット放送のAbemaTV「DTテレビ」も含めたら12本。しかも、NHKでは大河ドラマ「いだてん」にも出演することになっていた。

吉本でも〝売れっ子芸人〟だったことが「仇となった」と言えなくもない。吉本ウォッチャーの芸能関係者は言う。

「実は、申告漏れについては、今年の春に、いくつかのメディアから問い合わせが寄せられていたと言います。つまり把握していながら吉本は先送りしていたことになる。だいたい、それまで何度も指摘されてきたばかりか、銀行口座までも差し押さえられていたわけですから、徳井と吉本との間のコミュニケーションにも問題があった。両者が事態を深刻に考え、その時点でメディアに修正申告を明らかにするなり、事情を説明しておけば良かったのです。

結局、徳井が多数のレギュラーを抱えているのにも関わらず甘く見ていたんでしょう。無責任で、いい加減だった。…と言うより吉本の危機管理の欠如でしょうね。これって例の〝闇営業〟にも通じることなんですよ。宮迫らは当初〝報酬はもらっていない〟などとウソをついてきた。ところが、あとで全部分かって吉本は大ダメージを受けましたよね。今回の徳井の会見も同じで、次々と新事実が出てくる。つまり、やっていること全て一事が万事なのです」。

吉本の対応の甘さは今に始まったことではないが、当初は「処分は考えていない」としていたものの、先週末になって「当面の間、活動を自粛します」と正式発表した。

「徳井をCMに起用している家電量販店のエディオンは、発覚と同時にCMを差し替えるなど素早い対応をしていました。しかし、テレビ局は、先週金曜日の深夜に放送したNHKの『シブヤノオト』は予定通り放送しました。もっとも『人生最高レストラン』については、スポンサー側からの要望で中止したと言われています。いずれにしても、吉本自体の対応が鈍く、発表前の下書きを誤送信で一部のメディアに送信してしまったり、曖昧な対応によって結果的にテレビ局に混乱を招いていたことは紛れもない事実です」(芸能記者)

徳井は、大河ドラマ「いだてん」にも11月3日放送分から出演が決まっている。1964年東京五輪のバレーボール女子日本代表監督・大松博文役に抜てきされており最終回まで出演する予定だ。

「ピエール瀧の時は撮り直しをしましたが、さすがに今回は対応できず、放送することになると思います。そもそも収録は全て終わって完バケになっていますからね。とりあえず、当局の修正申告に応じて、追徴金も支払っているということで、ここは押し通すしかない。もっとも視聴率が低いことが幸いしたなんて皮肉もありますが」(放送記者)。

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