- 2019年10月28日 07:41
「ママごめん。私は死んでいく」英国の冷凍コンテナ39人死亡 中国人なりすましベトナム人密航者25人か
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トレーラー3台で100人以上が英国に密入国か
[ロンドン発]英イングランド南東部のパーフリート港近くの工業団地で23日未明、トレーラーの冷凍コンテナから中国人密航者とみられる39人の遺体が見つかった事件で、25人がベトナムからの密航者だった可能性が出てきました。
39人のうち31人は男性で、8人が女性でした。在英ベトナム人団体ベトホーム(VietHome)によると、15~45歳の20人近い行方不明者の写真が寄せられ、捜査に当たる重大犯罪総局に届けました。
英大衆紙デーリー・メールによると、ベトナム中部ゲアン省のアンソニー・ダン・ヒュー・ナン神父は、100人以上が新しい人生を求めて英国に向かったという話を密航者の家族から聞かされたそうです。「一地方だけでなくベトナム全体が悲しみに包まれている」と神父は話しています。
密航者を乗せたトレーラーは計3台とみられ、そのうち1台の39人が全員死亡しました。ゲアン省やハティン省からは多くのベトナム人密航者が欧州に送り込まれており、冷凍コンテナで今回、犠牲になった39人のうち25人がベトナム人密航者の可能性があるそうです。

事態を重視したベトナムのグエン・スアン・フック首相も39人の中にベトナム人がいるか至急、確認するよう地方自治体に指示。人身売買の疑いがある活動についても調査を始めるよう警察に命じました。
「ピンク色だと思っていた欧州は実は真っ黒だった」
犠牲者の1人とみられるアンナ・ブイ・チー・ヌンさん(19)の家族は、ヌンさんは英国に密入国したあとネイリストとして働くことを希望し、1万ドル(109万円)以上を密航業者に支払ったそうです。密航者の目的は主に家族が大きな家を建てられるよう仕送りすることです。

ヌンさんも8月に中国に向けて出発。ドイツやフランスを経てベルギーに着いてから運命の冷凍コンテナに乗り込んだとみられています。働き手の父親が数年前にがんで亡くなり、母親は合併症で働くことができないため、家族はヌンさんが英国で稼ぐことを期待して密航費用を調達したそうです。
ヌンさんのフェイスブックには旅の不安と孤独が綴られています。
8月21日「表情は平和に見えても、心の中に嵐が隠れている」
8月24日「海は深く、表面は穏やかだ。人生のより深い海は心」
8月25日「私の望みは平和な人生だけ」
8月27日「一番幸せな人生とはいかにそれが大変であろうとも一緒にいてくれる誰かを見つけること」
8月29日「お母さん、私はいま孤独。毎日社会で起きていることは怖いことばかり。 今日すべての困難を克服しようとしている。 明日に進もう。きっと困難ばかりだけど。家が恋しい。お母さんのところに戻るために早く明日に進みたい」

9月3日「私は多くのチャンスを人に与えたか? 私はいつも与えたのに私は傷つけられた。人々は私を傷つけるのに、どうして私は耐えなければならないの」
9月6日「大きくなるにつれ、人生は思っていたほど平和ではないことが分かった。大きくなったら自由に生きた子供の頃に戻りたい」
9月20日「ベトナムにいる時はピンク色だと思っていた欧州が黒であることが分かった」
9月24日「疲れた、本当に疲れた。私の努力は報われないようだ。私は夢見ていた環境で孤独を感じ、ここに入るために大変な努力しなければならない。(亡くなった)お父さんが恋しい。私を抱きしめて。前に進むためにはお父さんの励ましが必要」
9月28日「明日、私とビーフ・フォー(ベトナム料理)を食べたい人は誰?」ベルリンで
10月9日「私の人生は報われない、それがすべて。飲みに行こう」
10月10日「すべてが上手くいかない」
10月13日「行き詰まった」
10月18日「素晴らしい1日。街にでかけた」フランスで観光
10月19日「お母さん、寒い夜、暖かい服を着ることを忘れないで。子供の頃が懐かしい。(略)たくさんのお金があるときはみんなが私のことを気にかけてくれるけれど、お母さんだけは違う。お母さんの無事をいつも願っています」
10月20日「疲れた」
10月21日「成長するということは、暗闇の中で悲しみを隠し、笑顔を保つこと」



