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ソフトバンク「孫正義」社長、ITの次は不動産投資に注力

 孫正義社長率いるソフトバンクグループは、10月23日、米ウィーワーク社への支援策を発表した。支援総額は95億ドル規模、実に日本円にして1兆円だ。ウィーワークはビルを丸ごと借り、それを又貸しして利用料をとる「シェアオフィス」事業を手がけている。

 ウィーワークは、9月に新規上場する予定だったが、大量解雇、企業価値の下落、さらには創業者アダム・ニューマン氏の奇行など、さまざまな問題が噴出して上場延期となった。

 実際、ウィーワークに独自の技術があるわけではないので、ソフトバンクグループの追加支援に、投資家からは不安の声も上がっている。

 いったいなぜソフトバンクグループは、ウィーワークに巨額投資を続けるのか。その理由を、経済ジャーナリストの岩崎博充氏がこう話す。

「日本ではソフトバンクは携帯電話の会社ですが、その親会社であるソフトバンクグループは世界中のIT企業に投資してきた『投資会社』です。

 投資資金は巨額になっていますが、IT企業への投資はせいぜい数千億円ぐらい。兆円単位の投資先にはならないので、不動産ビジネスにも投資するしかないのです。不動産は市場規模が大きく、投資先として有望です」

 ソフトバンクグループの投資ファンドは「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」という名前で、1号と2号があり、合計で総額22兆円とされる。

「ビジョン・ファンドは、2015年に格安ホテルを展開するインドの『OYO』に出資しています。同社が中国など数多くの国に進出した結果、設立からわずか6年で、ホテル数で世界第2位に成長しました。さらに、OYOがヤフーと組んで「レオパレス」を救済するとの報道もあります。

 ちなみに、楽天も東南アジアで格安ホテルを運営するレッドドアーズに出資しており、IT企業の不動産投資が加速しているのです」(岩崎氏)

 ウィーワークへの投資は22兆円のうちの1兆円なので、ビジョン・ファンドが危機に瀕することはないだろう。

 「ただし、資金の枯渇に苦しむウィーワークが潰れると、ビジョン・ファンドの価値が大幅に毀損されます。現在は資産の4割を優先株として7%の高配当を確約していますが、状況次第ではファンドから巨額の資産が流出するかもしれません。そうなったら、世界的な恐慌にもつながりかねない。孫さんは何としてもウィーワークの上場を成し遂げるでしょうね」(岩崎氏)

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