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巨人・阿部慎之助、2軍監督就任は将来に向け理想の形か

来季から2軍監督に就任する阿部慎之助(右は菅野智之。撮影:山崎力夫)

 今季限りで引退する巨人・阿部慎之助が来季から2軍監督を務めると報道された。1軍コーチ、もしくは評論家として外から野球を勉強するという選択も予想される中で、選んだ進路は2軍監督だった。野球担当記者が話す。

「原辰徳監督も1999年に巨人に復帰する際、本当は2軍監督からスタートしたかった。しかし、巨人サイドが難色を示し、1軍の野手総合コーチから始まった経緯がある。当時、2軍監督は、どちらかというと下に見られていた時代でした。しかし、2000年代には2軍監督経験者である梨田昌孝氏が近鉄や日本ハム、若松勉氏がヤクルト、岡田彰布氏が阪神、渡辺久信氏が西武を1軍監督として優勝させた。これによって、2軍監督で経験を積む重要性が認識されました」(以下同)

 2010年代になっても、ヤクルトの真中満氏、ソフトバンクの秋山幸二氏が2軍監督というポジションを経て、1軍監督して日本一に輝いている。2軍監督を経験することにどんなメリットがあるのか。

「育成が中心とはいえ、実際に試合で采配をふるえる。監督自身、試合で失敗することを通して成長していく。その機会を与えられることは、とても貴重です。王貞治氏は1980年に引退してすぐに巨人の助監督に就任しましたが、自分が指揮を執る時に役立ったとは言い難かったという旨を後年述べています。自分で決断を下すことのできないポジションであり、監督修業の場には向いていなかったのでしょう。

 原監督はヘッドコーチ時代に長嶋茂雄監督の元で、指揮を任された経験があり、それがとても役立ったことを明かしています。また、手塩にかけて育てた選手が1軍監督になった時に活躍すれば、ファンも喜ぶ理想の形です」

 阿部が2軍監督を務めたのち、1軍監督に就任すれば、巨人史上初となる。

「球団や原監督は、阿部に2軍監督を2年、1軍のヘッドコーチを2年経験させ、その後に監督就任という青写真を描いているのではないでしょうか。高橋由伸氏は打撃兼任コーチを1年やっただけで監督に就任して、優勝できなかった。阿部に同じ轍は踏ませられない。今年の巨人は日本シリーズで4連敗したように、決して戦力的に他チームと比べて数段上とは言えなかった。阿部を指導者として育てるという構想を実現させるには、来季以降、原監督の元で巨人が優勝しなければならないでしょう」

 日本シリーズでソフトバンクに力の差を見せつけられた巨人。昨年までセ・リーグ3連覇の広島が今年Bクラスに転落して緒方孝市監督が辞任したように、球界の一寸先は闇。巨人は阿部を思い通りに指導者として育てる期間を与えるためにも、勝ち続けなければならない。

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