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捜査官が元KAT-TUN田口被告らの家宅捜索動画をマスコミに提供 判決延期で執行猶予が3年から2年に短縮される

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共同通信社

裁判傍聴芸人の阿曽山大噴火です。今回傍聴したのは、大麻取締法違反(所持)の罪に問われていた「KAT-TUN」元メンバー・田口淳之介被告と小嶺麗奈被告の第2回公判。7月30日に判決期日が予定されていましたが、検察側の請求により約3ヶ月遅れでの開廷となりました。

今回は25席の一般傍聴席に対し、489人が傍聴券を求め倍率は約20倍。今回はBLOGOSでの連載が始まって初の、ライター、編集長、スタッフと5人体制で並び、2枚当選しました。

一般傍聴席25席は満席で、記者席は17席。検察官、弁護人共に2人でした。10時56分頃に傍聴人、検察官、弁護人、被告人、裁判官と全員揃いましたが、11時開廷をきっちり守る裁判官だったため無意味な4分間の待ち時間がありました。

服装は、小嶺被告が白地にグレーのストライプが入ったシャツ、深緑のスカートで髪型はポニーテール。田口被告は黒のスーツに白シャツ、黒ネクタイ。初公判の時に着ていたものと同じスーツだったのかもしれません。

家宅捜索をした時の動画の一部をマスコミに提供していた

BLOGOS編集部

まずは検察が押収した大麻の証拠能力に関する追加主張です。当初の判決期日より約3ヶ月遅れたわけですが、その理由は検察官の証拠の追加。7月11日の初公判の後、7月25日に麻取(関東信越厚生局麻薬取締部)の捜査官から「今年の5月22日に被告の自宅を家宅捜索した時の動画がある。それをマスコミに提供した」と報告があったそうです。

検察官としては、捜査資料である家宅捜索の動画を第三者に渡しているというトンデモない事件が発覚した訳です。渡す事が違法だとしたら、その時の捜査が違法の捜査となり、押収した大麻に証拠能力が無くなる可能性も出てきました。そこで、色々と確認する為に7月30日に予定していた判決の日程を直前で「延期にして欲しい」と請求したみたいです。

法律的な部分は分からないですが、倫理的にいかがなものかと。そもそも捜査の証拠をマスコミに流すことは合法なのか。捜査官とマスコミが知り合いで「渡すよ」と言われたのか、マスコミ側が「あるならくださいよ」と言ったのかは、分かりませんでした。

検察官としては「家宅捜索の時の動画をマスコミ関係者に渡したけど、3ヶ月かけて調査を行った結果、渡した事は違法じゃない。そのため押収した大麻は証拠としての能力はある」という主張です。そのため論告は従前通りの懲役6月の求刑となりました。

これに対して田口被告の弁護人は、初公判に付け加えて「証拠能力について争うものではない」と主張。公判が延期したことについては「7月29日から8月22日の間、検察官が証拠能力について補充の捜査を行い、7月30日が判決の予定でしたが約3ヶ月遅延。その間に被告は更生の機会を失われ、プライバシーの侵害を受けました。家宅捜索の時の映像をマスコミに提供することは田口被告の了承を得ていないため3ヶ月延期した点を判決で考慮して欲しい」と訴えました。

小嶺被告の弁護人は「判決が約3ヶ月延びたのは検察官が証拠能力を検討していたからです。押収した大麻そのものの証拠能力が無くなるわけではありませんが、捜査自体は違法と考えます。小嶺被告は3ヶ月待たなければいけないという不安定な期間を過ごすことになったため、7月30日に出すはずの判決と同じではなく期限が延びたことを考慮して欲しい」と主張しました。

裁判官はここで小嶺被告の弁護人に「証拠能力は争わないんですよね」と確認しました。田口被告の弁護人の場合は先に言いましたが、小嶺被告の弁護人にはこのタイミングでの確認です。

3ヶ月の間に弁護人と検察官は話し合いをしており、法廷では表情に出しませんが怒りは伝わりました。

田口被告に寄り添う小嶺被告のポニーテール

共同通信社

裁判官から「最後に言いたいことはありますか?」と尋ねられた田口被告。「私の仕事に関わっている方々、応援してくれるファンの方々に大変なご迷惑をおかけし申し訳なく思っています。この3ヶ月間で、私の環境も変わりました。支えて下さる方々と共に、一歩ずつ前に進んでいけたらと思います」と反省の弁を述べました。

一方、田口被告の右隣に立つ小嶺被告。「前回の裁判で『悪質な嫌がらせをした人によって、肉体と精神を病んでしまった』と言いましたが、『(私が)ファンのせいにした』という記事を読みました。彼の本当のファンの人たちは、悪質なことをしたりはしません。ネガティブなことに耳を傾けないようにしていたつもりですが、落胆する自分の弱さを知りました。ただ今はそんな私でも応援してくれる人がいます。温かい言葉をかけてくれるファンの方々や、支えてくれる家族、友人がいます。温かい言葉をかけてくれる人たちに心を添えて、一歩一歩前進して生きていけたらいいと思います」と語りました。

この時、傍聴人に背中を向けていた小嶺被告のポニーテールの毛先が田口被告側にカールしていました。小嶺被告の毛先が田口被告に寄り添っているように見えて、2人とも一歩一歩前に進んでいるなと感じました。

ここで裁判官はパッと時計を見て「10分後に再開して判決を言い渡したいと思います」と一言。10分間の休廷を挟んだあと判決が言い渡されました。判決は懲役6月、執行猶予2年。裁判官は「起訴された令和元年5月22日、東京・世田谷区の被告の自宅で乾燥大麻を含む植物細片2.296グラムを所持したという事実を認定する」と続けました。

田口被告は深々と一礼して退廷 復帰の意志感じた

量刑について裁判官のコメントです。「被告は使用目的で所持は少量。前科前歴もなく入手先を供述して関係者との繋がりを断っています。専門医は被告2人に依存性はないとしていますし、小嶺被告の精神をケアする病院も分かっています」。検察が用意した証拠の能力については全く触れていませんでした。

11時27分。公判終了後、裁判官が「被告と弁護人は退廷してください」と告げると小嶺被告はすぐに席を立ち外へ。一方、田口被告はクルッと振り返って傍聴人席に深々と一礼し、退廷しました。私がこれまで傍聴してきた経験では今後も芸能活動を続ける意志がある人はきちんと挨拶をしていました。最近だとピエール瀧さんもそうですね。

ちなみに今回、退廷をする順番は被告2人、弁護人の次に検察官でした。これはとても珍しいです。いつもなら弁護人の次に退廷するのは傍聴人です。恐らく検察官が取材されないようにという配慮でしょう。

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