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かゆいところに手が届くニッチでユニーク「ミニ保険」が人気

ミニ保険の保険金上限とは?

 人生にリスクはつきものだが、「コンサートに行けなくなった」、「旅行先が雨」などの“小さな困った”に対応する保険は、これまでほぼなかった。ところが最近、これらをピンポイントでカバーするミニ保険(少額短期保険)が続々登場し、急成長している。

◆従来にない3つの特徴が人気の理由

 2006年の改正保険業法により、新たな保険ジャンルが誕生し、急成長している。それが、通称“ミニ保険”と呼ばれる「少額短期保険」だ。

 テレビや雑誌の広告などであまり見かけないため認知度は低いが、少額短期保険会社の数は102社(日本少額短期保険協会2019年10月調べ)に上る。

「2018年度の実績では、契約件数は831万件で、売り上げに当たる収入保険料は1032億円。毎年10%以上の成長率を続けており、商品数も年々増えています」(日本少額短期保険協会・杉本茂也さん)

「この人気の理由は、大きく分けて3つある」と、ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんは言う。

【1】掛け捨てのため比較的保険料が安価、【2】大手が対象としてこなかったニッチな(すき間の)ニーズをピンポイントでカバーしている、【3】既存保険では何らかの理由で加入できなかった場合も加入可能な商品を開発した、の3点だ。

 たとえば、【1】では、高額で入りにくい保険の代表だった地震保険を入りやすくした『地震補償保険リスタ』(SBIリスタ少額短期保険)などがある。【2】では、コンサートのドタキャン(条件あり)にも対応する『チケットガード』(AWPチケットガード少額短期保険)などが登場。【3】では、知的障害や発達障害にも対応する『ぜんちのあんしん保険』(ぜんち共済)などが発売されている。

「大手損保・生保では小口すぎて扱いづらい商品、かゆいところに手が届く商品を出すのがミニ保険の特徴です。

 新規参入のチャンスとあって、ユニークな保険に本気でチャレンジする志のある社長が多くいます。たとえば、ある特撮ヒーローの着ぐるみを借りて、小児病棟の子供たちを元気づけようとする保険の認可を申請する会社もありました(残念ながら、衛生上の問題から発売には至らず)。

 また、異業種参入組が増えているのも特徴で、一般から公募する『おもしろミニ保険コンテスト』など、チャレンジ精神が生かされる土壌もあります」(畠中さん・以下同)

 少額短期保険会社は、保険業界の中でもフットワークの軽いベンチャー企業的な存在。進取の精神に富んだ画期的な商品が生まれる一方、安定感に欠ける商品が含まれている可能性もある。

 ミニ保険の保険期間は、生命・医療保険が1年、損害保険は2年と短い。保障(保険金額)の上限も、死亡保険は300万円以下、医療保険は年間80万円以下、損害保険は1000万円以下などと決められている。その分、保険料は月額数百円からと安い。

 一方、保険会社が倒産した際にカバーしてくれる「保険契約者保護機構制度」のようなセーフティネットはなく、支払った保険料が生命保険料控除の対象にならないなどのデメリットもある。

「ユーザーには倒産リスクがいちばん気がかりでしょうが、実は、契約高に応じた供託金を積むことが義務づけられており、万一の場合にも備えられています。過去、廃業した例がありましたが、保障業務はしっかり行われた実績があります」

 いずれにしても、諸条件に伴って発生するメリット・デメリットの見極めが大切だ。

※女性セブン2019年11月7・14日号

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