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東京五輪で台風直撃なら屋外競技も屋内競技も開催危機に

台風19号では甚大な被害が生まれた(時事通信フォト)

 各地で観測史上最高雨量を記録した台風19号は、70人を超える犠牲者を出し、全国50以上の河川を氾濫、決壊させるなど甚大な被害をもたらした。毎年のように台風やゲリラ豪雨が発生する「水害大国」に住む以上、万全の対策をしておく必要がある。

 ラグビーW杯やプロ野球CSなど、多くのスポーツで中止や延期が相次いだ。懸念されるのは、来年の東京五輪開催中に大型台風が直撃することだ。

 五輪憲章には、〈競技実施期間は16日間を超えてはならない〉との規定がある。そのため台風が上陸したとしても、競技が始まる2020年7月24日から、閉会式が実施される8月9日までの間に競技を終わらせなければならない。

 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会戦略広報課は、競技の日程変更や中止の可能性について、こう回答した。

「組織委員会、IOC・IPC、国際競技団体等で協議を行ない決定します。また、閉会式前に競技を再設定できず、中止が必要となる場合には、最終的にIOC・IPCが決定します」

 野球やサッカーなどの屋外競技では、「競技会場の浸水被害」の懸念もある。災害危機管理アドバイザーの和田隆昌氏が語る。

「ラグビーW杯では台風通過直後にグラウンド整備に全力を注ぎ、日本代表の試合が開催できましたが、東京五輪の野球やソフトボールの会場である『横浜スタジアム』や『福島あづま球場』は、過去に豪雨で中止されており、即日の開催は難しいと考えられます」

 屋内競技でも、今年9月に開催された「空手」のテスト大会は、台風15号による交通機関の乱れなどでスタッフが集まらず、実施を見送った種目もあった。東京都の招致活動で推進担当課長を務めた経験のある、鈴木知幸・国士舘大学法学部客員教授が指摘する。

「日本のメダルラッシュが期待される柔道やレスリングなども同様の事態が起こり得る」

 中止や交通機関のマヒなどで、高倍率で当選したチケットが“紙くず”と化す可能性もある。平和の祭典が“穏やかでない結末”を迎えることがないよう、万全の対策が望まれる。

※週刊ポスト2019年11月1日号

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