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  • ヒロ
  • 2019年10月22日 11:45

即位礼正殿の儀を迎えるにあたり天皇制を考える

即位礼正殿の儀というめったにない儀式に接し、我々日本人がどれだけ天皇制について考えることがあるのか、ふと感じることがあります。近年では被災地を丁寧に回っておられる天皇皇后のお姿というイメージが強く、励ます立場の公務が増えている気がいたします。

こんな中、三島由紀夫のプチブームが到来しているとされます。今更、三島かと思う人も多いでしょう。私は彼を信奉しているかどうかは別として(というよりそこまで三島研究をしたわけではないので判断できない)、少なくとも三島は天才であったと確信しており、その発言の一つひとつに深く考えさせられるものがあるのです。今後も人間、三島由紀夫を少しずつ解明していきたいと思っています。

この春、TBSが「伝説の討論」とされた1969年の東大教養学部900番教室での「三島対東大全共闘」のフィルムを発見し、一部で話題になりました。死を覚悟して臨んだこの2時間半の討論会で三島が強調したのは東大全共闘には天皇という言葉がない、だが、その言葉があれば私は君たちと共同戦線を張っていたかもしれないという趣旨の発言でしょうか?

三島の天皇に対する考えは軍隊と天皇を一体化する発想であり、戦後の象徴天皇については批判的態度を取っています。氏の文化防衛論では天皇を「国と民族の非分離の象徴」と考えています。

日本の歴史において天皇が国家を主導した時代は鎌倉時代以降、ほとんどなく、近代の歴史において明治時代(から昭和初期)に統治権を総攬するという一時期を迎えます。明治においては維新後の内閣では公卿の三条実美を置き、近世の日本の歴史においてまれにみる天皇家躍進の時代でもありました。その明治時代における日本の国際化と成長ぶり、そして最後に日露戦争で勝利したことはまさに「坂の上の雲」であったのであります。

戦後の象徴天皇とはそういう意味で元のさやに戻ったともいえるのかもしれません。三島にしてみれば納得がいかないのかもしれませんが、日本の歴史を概観すると明治時代の天皇の在り方は特殊であったと考えています。また私が見る限りの三島論では日本国民は純粋なるほぼ単一民族としての発想を原点にしています。が、今の時代、それを強く主張するのはあまりにも保守性が強いと思われるでしょう。「民族」としての日本人なのか、日本に住む人を広義の意味で捉えるのか、論争がある点だとは思いますが、取り巻く環境が変わることで人々の考えも変わってくるのでしょう。

天皇家が日本の文化を守り、国土と国民の安全を祈願し、豊穣であることを第一義に考える今の天皇制の在り方は多くの国民が納得できるあるべき姿なのだろうと感じています。時代とともに天皇制に対する世論の見方や認識は微妙に変わっていくのかもしれません。しかし、令和という時代を通じて天皇が日本の歴史と不可分であり、日本人の心の中に深く影響を及ぼしていることは変わることがないと信じています。

では今日はこのぐらいで。

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