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インターネット選挙運動が解禁されると選挙はこう変わる!

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(撮影:野原誠治)
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ニコニコ生放送とBLOGOSがタッグを組んでお送りしている「ニコ生×BLOGOS」
第9回のテーマは「なぜ違法!?ネット選挙運動は解禁されるのか」

日本では選挙告示や公示後に、候補者や第三者がインターネットを使って選挙運動を行うことが公職選挙法で禁止されています。

つまり、選挙期間中はホームページを更新したり、ツイッターを使うことは法律違反というわけです。しかし、水面下では、この公職選挙法を改正してネット選挙運動を解禁しようという「One voice Campaign」なる運動が若者を中心に起こっています。

そこで今回のニコ生×BLOGOSでは、ネット選挙運動解禁までの経緯から、一体誰が反対しているのか!?解禁にすることのメリットとデメリットはなんなのか!?

ゲストに、選挙プランナーの三浦博史氏と「One voice Campaign」の発起人・原田謙介氏を招き、お話を伺いました。

【出演】
司会:大谷広太(BLOGOS編集長)
アナウンサー:小口絵理子
コメンテイター:須田慎一郎(経済ジャーナリスト)
ゲスト:三浦博史(選挙プランナー)
原田謙介(One voice Campaign発起人)

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選挙期間中はネットに情報があがってこない


小口:現在の公職選挙法では選挙の告示や公示後の選挙期間中、候補者がインターネットを使って選挙運動を行うことは禁じられているんですよね。それでその現状を変えようと始まったのが原田さんのOne voice Campaign。これはどのような取り組みなんですか?

原田:One voice Campaignというのは名前の通り、1人の声をもっとだそうと。今、僕たちが声をあげたとしても、なかなかそれが政治や社会に届かないし、そもそも挙げていない“No Voice”の状態じゃないのかなと思うんです。僕たち一人一人の声が集まることによって、なにか社会や政治を変えるような力を本当は持っていると思って、そこを変えるような何かを作りたいと。じゃあまず何をやろうと思った時に、本当は“声”が集まらないといけない。しかし、なぜかネットが使えないと。僕らは声もあげられないし、そもそも議員や候補者がなにを言っているかもわからない。そういう状況をなんとか変えていかないといけないと思って、有志の仲間を募って、こういったキャンペーンを5月の頭にはじめました。

小口:須田さん、ホントに若い人の選挙離れってものは著しいですか?

須田:実は既存のメディアでも、公示後っていうのは、ものすごい規制がかけられるんですよ。候補者の顔を映す場合は、テレビだとみんな同じ時間じゃないとダメですよ・・・とか。特定の候補者を映す時は、顔を映してはいけませんよとかね。非常に強い規制が、公職選挙法でかけられていて、その中でインターネットを通じて、情報を発信するのは全面的に禁止されていると。だからもう時代にそぐわないんではないのかというようなことも指摘されています。これまではあまりそういった声が強くあがってきませんでした。

大谷:確かに“平等”っていうのは大切かなと思うんですけども、ネット選挙運動ができないっていうのも実は“平等”っていうところに関係しているという話もありますよね。

原田:今、若い人がどこから情報を得ているかというと、マスメディアはもちろんですけど、ネットから情報を得ている人ってがすごく多いと思います。スマートフォンで通勤・通学中にチラッとツイートを見たりですとか。それが選挙期間中になると、そういうところに情報が全くあがってこない。候補者が何を言っているのかもわからない。今のこういう状況がすごく悔しいですよね。

須田:前にこういった話を聞いたことはないですか?森元総理が思わずポロっと本音を話してしまったことがあるんです。「若い人たちには投票所に行かず、選挙の時は家で寝ていてほしい。」そういった意味で言うと、自民党だとか、場合によっては民主党が投票所に来てほしい人たちとネットを使っている人たちっていうのは、相反する部分があるのではないかと感じている気はしますけどね。

小口:寝た子を起こすようなことになっちゃうんじゃないかと?

原田:おっしゃる通りです。

大谷:ちなみに今、公職選挙法142条では「選挙運動のために使用する文書図画等はハガキやビラ以外頒布できない」っていうのがあるんですけども。まずその「ハガキやビラ以外頒布できない」というのがなぜできたのか?それから選挙運動って厳密にどうやっているのかなっていうのが見ていてわからない。どういうことをツイッターでつぶやくと選挙運動になるのか、ならないのかっていうところもわからない。このあたりを三浦さんに伺いたいんですが。

三浦:いい言い方をすると、日本人は機会均等という感覚があって、お金があってもなくても、公平に選挙しましょうと。どういうことかというと、お金があればビラを何十万枚配るとかできますよね。ですから枚数とか大きさとかは決まっている。これは「差」をなくすということだと思います。それから選挙運動というのは、ツイッターやブログを含めてですね。簡単にいうと、この国は選挙期間中しか選挙運動をやってはいけない。(この場合の)選挙運動は何かというと、選挙区を特定する。例えば、衆議院選挙。あとは候補者を特定する。そして投票をお願いする。これが選挙運動なんですね。ですから、それを言わなければ、何をしてもいいというのは、現在の公職選挙法ですね。

鳩山元総理が辞任していなければ解禁されていた!?


小口:なぜ選挙運動でインターネットを使うことができないかといいますと、先ほどの話にあったように公職選挙法第142条に触れるから。候補者も、第三者もサイトやメールを使って選挙運動をやってはいけないということなんですけども、一時期ネット選挙運動解禁の動きがあったそうなんですね。三浦さん、これはいつのことなんですか?

三浦:1994年にあったんですが、当初は自民党政権時代。ネットを解禁すると、寝た子を起こすではありませんけれども、大体ネット層というのは、反政府層、反自民層が多くて、インターネット調査をすると、圧倒的に民主党が強い! だから、ネット解禁をすると自民党が不利になるという長老議員の方がいて、慎重だったわけですね。そして今度は時代が移って民主党政権になりました。そうすると「ネット選挙運動をやったらいいじゃないか」となった言いだしたのは自民党だったんですね。しかし、今度は民主党が「そうはいっても、マニフェストに批判が集中して炎上したら困る。反民主が増えるんじゃないか?」ということで、慎重になってしまった。そうはいっても、なんとかしようと突破口を開こうとして、その法案が成立をしようとしていたんですが、まさにその時になって、当時の総理大臣・鳩山由紀夫さんが辞任されましたので流れてしまった。

大谷:鳩山さん辞任劇がなければ、話が進んでいたかもしれないということなんですね。また今国会でも、選挙制度改革というのは話にはでているんですけど「一票の格差問題」とか「定数の問題」で揉めていて、そことセットになっているのでどうなるか・・・っていう状況なんですよね。

原田:「一票の格差」の話とか議論されているんですが「ネット選挙運動解禁」というのは全く議論にあがっていないというのが国会の状況なので、なんとか議題にあげたいなと思いますけどね。

大谷:そこだけ先に話ができないかということですよね。

須田:今の物事を決める国会議員がね、既存のシステムの中で決まっちゃってるから。新しいことをやると自分に得なのか損なのかよくわからないわけですよ。ですから、一回やってみないと進んで行かないんじゃないかなと思うんですけどね。非常に旧態依然でね、ポスターあるいはビラなんかでも、全部に選挙管理委員会が認定したシールを貼っているんですよ。それを使わなければ、公職選挙法違反になってしまう。

小口:色んなところからお金が絡んできて・・・

三浦:でもね、そこはシールを貼らないと、5万枚しか刷っちゃいけませんよと言われているにもかかわらず、隠れて20万枚刷ったとかね。そういったことがあるので、そうせざるをえない部分もあるわけですよ。

小口:ビラってそもそもそんなに影響力があるんですか?

(2人同時に)
須田:ないです!
三浦:あります!

小口:真っ二つです(笑)

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