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国会議員時代の経験から、災害対応について思うこと

先日、ある番組で発言したことがネットニュースになりました。

被災地で人気取りする「偽りの国会議員」へ 宮崎謙介氏が苦言呈する

お前が言うなというお声もあるのですが、

大変不謹慎ながら、こういう議員は少なからずいます。

確かに災害時に一国会議員がすべき役割というのは明確にはなっていません。

ただ、少なくともそのタイミングで

「選挙のためのパフォーマンス」をすることは国会議員の本分ではないということをお伝えしたいのです。

私が初めてこのことに気づいたのは

東日本大震災の後です。

誰とは申し上げませんが、その議員は別に防災担当でもないのに被災地を訪れ防災服を着て指示をしている(風)の写真をfacebookのトップ画像に設定していました。トップ画像ですよ?

この違和感は強烈でした。

それから、何度も日本を自然災害が襲いました。

私がお世話になっていた京都の選挙区も集中豪雨に襲われ河川が氾濫し、越水した水によって家屋が倒壊する被害も出ていました。

忘れられないエピソードがあります。

その時は夜通し雨が降っていました。

大雨が降っている最中に、私は地元の消防団の方から状況を伺い、川の堤防に行きました。

※本来そういう時に川には近づいてはいけません。

水位を観察し、国交省の河川事務所の緊急窓口に連絡をしました。上流の情報を仕入れていました。

そしてそれを現場にいて不安がってる消防団・水防団の方々へお伝えしていました。

(河川事務所と地元消防団への連絡系統も整っていませんでした。)


また、川の上流には琵琶湖があるのですが、

滋賀県の同僚国会議員と連携しました。今の下流の危機的な状況を伝えることで、まだ若干の余裕のある琵琶湖と比べると、こちらの方が大変だということを認識してもらいました。そこで、滋賀県のことだけを考えていた知事が間もなく放流しようとしていたことに対して、待ったをかけてもらいました。

(あの時、放流されていたら・・更なる大惨事になっていたことと思います)

自然災害のときには都道府県をまたぎ広域に連携することの重要性を実感した瞬間でした。あの滋賀の同僚議員には今でも感謝しています。

翌朝から2日間、地元の被害状況をまとめることに奔走しました。

京都市、京都府がそれぞれまとめてくれていた資料と、熱心に活動していた地方議員の方の情報と、私がこの目で見た状況をすり合わせて、正確な被害状況の報告書を作成しました。

(府も市も河川の被害が広範囲だったので仕方のないことなのですが、私の選挙区の河川被害については微妙にずれていましたので修正しました)

そして被害から3日目。

私は偶然にも菅官房長官とアポイント設定していました。

アポの内容は豪雨被害とは異なるものでしたが、それに加え地元の被害状況を報告し、対応についての陳情をしました。

すぐにその資料と被害状況は国交省に伝わりました。

国交省からも早期に正確な情報が入ってくることは大変助かると言われました。

その後、驚いたことが2つありました。

一つ目は、地元の方々からお叱りの電話をいただきました。

「なんで地元にいないんだ。こういう時は、浸水した家を一軒一軒まわるもんだ!(選挙の)相手は回ってるぞ!」

と。

きっと選挙でギリギリ勝った私をさらに勝たせたいと思う親心なのだろうと思います。

ただ、一軒一軒回るのは国会議員の仕事の本分でないと心の中では思っていました。

※私はこういう好意のアドバイスを受けたときに反論などは絶対しません。

後日、その一軒一軒回った議員が国土交通省に陳情をしたことはなかったと事実確認をしました。

被害に対する予算がついた後に、委員会で地元の水害について質問をし、自分が質問したことで予算がついたと吹聴していたことは余談です。

そして、もう一つ。

私が官邸に行ったことを知ったある議員が電話をかけてきました。

「キミだけが勝手に抜け駆けみたいなことをするな!パフォーマンスみたいなことをして何を考えてるんだ!」

とお叱りを受けました。

結局、その後、京都府で報告書をまとめて

陳情には行きましたが、官房長官とアポが予めて取れているのにそこで地元の報告・陳情をする機会があれば活かすのは国会議員の責務だと思ったまでなので、叱られたときは正直、納得がいきませんでした。

パフォーマンスって?どういう発想してるのですか、と。

あなたは現場を視察、調査したのですか、と。

※ただ、こういうときでも私は反論などを絶対にしません。

悔しすぎて大ベテランの議員にこのことをご相談したところ、私は何も間違っていないとフォローしていただいたので留飲を下げました。

その後、早々に国交省から170億円の予算がつきました。

私の選挙区の河川には浚渫(しゅんせつ。河川の底を掘って水の流れをよくする)工事が速やかに行われ、翌年にはそれ以上の雨量があったのですが越水することなく無事に雨水は淀川に流れいきました。

生意気を言うようですが、

国会議員は国民皆様の生命と財産を守るのが使命だと思います。選挙は大切ではありますが、それが責務より優先されるようではこの国は良くなりません。それを一人ひとりが注視していく必要があるのでしょう。

というようなことを、議員という立場でなくなると、非常によく見えてきます。

「当時、がんばっていたんだからこれくらい言わせてよ」

ということでご容赦ください。

台風による被害を受けた地域の一日も早い復旧、復興をお祈り申し上げます。

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