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軽視する人は絶対後悔する「いびきの本質」

Q. 大きないびきをかく人は病気か?

無呼吸でなくても放置はNG

大きないびきが睡眠時無呼吸症候群という病気の症状であることは、かなり知られるようになってきました。睡眠時無呼吸症候群になると、睡眠の質が落ちて疲労が蓄積するだけでなく、高血圧など生活習慣病を招くことがわかっています。それどころか重症の場合は、夜中、家族の知らない間に亡くなることすらあります。お酒や睡眠薬を飲んで眠ると、息が苦しくても目が覚めず、無呼吸の状態が続いて心筋梗塞を起こしてしまうのです。


※写真はイメージです(写真=iStock.com/BartekSzewczyk)

ところが、家族からいびきを指摘されても、「自分はそこまでひどくないから」と放置している人も多いでしょう。しかし本当はいびきをかくこと自体、健康によくないということをご存じでしょうか。睡眠時無呼吸症候群ではなくても、可能な限りいびきをかかないようにしたほうがいいのです。

そもそもなぜいびきが発生するかというと、眠っている間に舌の筋肉が弛緩して、舌根(舌の奥の部分)が喉の奥に落ち込むことで、気道が狭くなるからです。たとえば、楽器の笛は狭い管のなかを空気が通ることで音が鳴るようになっていますが、いびきもそれと同じ。狭くなった気道を空気が出たり入ったりすることで生じる摩擦音、これがいびきの正体です。

空気の通り道が狭窄している

つまり、いびきをかくということは、空気の通り道が狭窄しているという証拠。本人は無自覚でも、睡眠中に呼吸がしにくい状態にあるということです。人間は眠っているあいだも呼吸をしなければ死んでしまいますから、脳の自律神経系は心拍数を上げたり、血圧を上げたり、呼吸の強さや回数を調整して、肺や脳に送られる酸素の供給量を一定に保つよう、一生懸命に働かざるをえません。

そもそも人間が眠る第一の目的は脳の自律神経系に休養をとってもらうことです。しかし、いびきをかいている限り自律神経系に真の休息は訪れません。

また間の悪いことに、いびきは浅い眠りから深い眠りに切り替わるタイミングで発生するため、せっかく深い眠りに移行しようとしても、いびきのせいで再び浅い眠りに戻ってしまいます。だからいびきをかく人は、たとえ睡眠時間が足りていても熟睡感を得られず、逆に疲労を蓄積させていってしまうのです。つまり、いびきをかいている時点で、すでに質のいい睡眠ではないということになります。

そこで対処法ですが、睡眠時無呼吸症候群と診断された場合は「CPAP(シーパップ)」という酸素マスクのような器具を装着して眠るという治療法があります。圧を加えた空気を鼻から送り込むことで呼吸が楽になります。

もうひとつの方法は、横向きの「シムス体位」で寝ることです。医療器具を装着するよりも手軽で簡単です。

▼いびきをかくことで脳にも体にも疲労蓄積

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梶本 修身(かじもと・おさみ)
東京疲労・睡眠クリニック院長
医師・医学博士。大阪市立大学大学院医学研究科疲労医学講座特任教授。大阪大学大学院医学研究科修了。『スッキリした朝に変わる睡眠の本』など著書多数。
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(東京疲労・睡眠クリニック院長 梶本 修身 構成=長山清子 写真=iStock.com)

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