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太陽光関連業者の倒産がピークアウトのきざし、一方で定置用蓄電池市場は拡大

太陽光関連業者の倒産が減少傾向にある中、定置用蓄電池市場は拡大しており、再生可能エネルギー市場が転換点を迎えつつあるようだ。

 帝国データバンクは10月8日、「太陽光関連業者の倒産動向調査 2019年度上半期」の結果を発表した。太陽光関連業者には太陽光発電システム販売や設置工事、太陽光パネル製造やコンサルティングなどの関連事業を主業として手がける事業者のほか、本業とは別に太陽光関連事業を手がける事業者も含まれている。

 2019年度上半期(4月~9月)の太陽光関連業者の倒産件数は36件で、前期(2018年度下半期)の47件から23.4%減少した。また、直近の倒産件数の推移は、2014年度が28件、2015年度が38件、2016年度が78件、2017年度が82件、2018年度が96件と増加傾向にあったが、2019年度は6年ぶりに減少に転じる可能性が出てきた。

 負債総額は、2019年度上半期は101億1,600万円で、前期比で26.2%減少した。直近の負債総額の推移は、2014年度が65億7,300万円、2015年度が82億2,200万円、2016年度が363億4,300万円、2017年度が278億5,900万円、2018年度が262億7,600万円。2016年度に急増した負債総額は減少傾向にあり、2019年度も前年を下回る可能性がありそうだ。

 一方、株式会社矢野経済研究所は「2019年の定置用蓄電池(ESS)世界市場」を調査し、その結果を8月30日に発表した。調査時期は4月から7月。

 定置用蓄電池(ESS:Energy Storage System)は蓄電池を活用した化学的エネルギー貯蔵システムを指し、定置用リチウムイオン電池、定置用鉛蓄電池、定置用ニッケル水素電池、レドックスフロー電池、ナトリウム二次電池などの商品・サービスも含まれる。

 2018年のESS世界市場規模(メーカー出荷容量ベース)は、前年比で約2.6倍の9,909メガワット時に急拡大した。従来のバックアップ電源向けに加え、再生可能エネルギーの導入拡大に伴う電力系統の安定化対策、電力の安定供給の実現、大口需要家の電気代削減に向けた電力の自家消費を目的とする需要がけん引する形で市場が拡大した。

 今後については、2020年以降はFIT(再生可能エネルギーの固定価格買取制度)買取価格の下落による余剰電力の自家消費を目的とした需要や、電力網の老巧化や人口密度が低くて電力網インフラの拡充が困難な地域における電力の安定供給のための需要などが増加すると指摘している。これによって、2025年の市場規模は6万9,892メガワット時に拡大、そのうち、住宅用ESSの市場規模は1万1,943メガワット時になると予測している。

 矢野経済研究所は、再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、ESSへの需要は拡大傾向にあるものの「電気を貯めて使う」ことで経済合理性が成り立つ構図は実際には描けておらず、依然として政策による補助金サポートがESS導入に大きく貢献している状況にあると分析。しかし、低炭素社会への移行に再生可能エネルギーの大量導入は不可欠であり、その拡大がもたらす問題の解決にはESSは欠かせない存在だとして、課題は多いものの「行くしかない市場」と位置付けている。

サイトウ イサム[著]、加藤 秀行[著]

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