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"老後にX000万円"本当に必要な額の簡単算定式

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「老後資金に約2000万円が必要」。今年6月に出た金融庁の試算は大きな話題を集めた。ファイナンシャルプランナーの山崎俊輔氏は「個別の家庭で必要な金額『X000万円』は、老後の期間や毎月の生活費によって異なる。簡単な算出方法があるので、早めに備えをしてほしい」という——。 ※写真はイメージです - 写真=iStock.com/noritama777

■「老後に2000万円」はあくまで全国平均でしかない

今年6月、金融庁の有識者会議がまとめた報告書が大きな話題を集めました。報告書は家計調査年報を基に、全国平均の年金生活者の家計実態から毎月あたりの不足額を示し、夫婦で95歳まで生きるには「約2000万円の資産が必要」としました。

この報告書は金融審議会の総会を経て正式文書となるはずでしたが、麻生太郎金融相は「正式な報告書として受け取らない」と反発。結局、報告書は事実上の撤回となってしまいました。

この件が話題になったのは、多くの人が「え、2000万円も貯金がないとやっていけないのか」と受け止めたからでしょう。しかし2000万円はあくまで平均的な話にすぎません。

これは報告書をきちんと読んでいれば、すぐわかります。21ページの「2000万円」が出てきてすぐ下に、「この金額はあくまで平均の不足額から導きだしたものであり、不足額は各々の収入・支出の状況やライフスタイル等によって大きく異なる」という一文があります。

ただし、「老後に2000万円」はあくまで平均である、ということを理解したとしても、「自分はいくらくらい必要なのか」という疑問は残ります。今回は、「あなたにとっての老後の貯金必要額」を考えるヒントを紹介したいと思います。

■“老後にX000万円”本当に必要な額の簡単算定式

会社をリタイアした後の老後生活に必要額を求めてみましょう。式にすれば、

「(老後の生活コスト:a)=(老後の期間:b)×(毎月の生活費:c)」+「(万が一のために備えておきたい余裕資金:d)」

ということになります。しかし、a、b、c、dどの変数も個人差が大きいので自分なりの納得のいく数字を導きにくいのがネックです。でも、ここで自分なりの見積もりをしない人は老後の備えを思考停止して放棄してしまいます。やはり老後コストの概算は知っておきたいところです。

まず(老後の期間:b)について。日本人の65歳平均余命が男性で19年、女性で24年ですから、少し多めに見積もったb=25年を基本としましょう(厚生労働省「平成30年簡易生命表の概況」より)。

男女ともにおおむね4人に1人がまだ元気である年齢として考えた場合、寿命は男性が90歳、女性が95歳になります。老後期間がさらに6年ほど延びる計算になります。「100歳人生」を考えれば少なくともb=35年ということになります。


※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Masaru123

今後ますますの長寿化も織り込めば、男性の余命である19年はもはや短い見込みであることは考えておきたいところです。そうすると「(老後の期間:b)=25年~30年」くらいが適当な数字ということになります。

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