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【ダラーゼネラル】、ボピス始動!客単価が低い百均であってもオムニチャネルは不可避?



■44州に1.6万店近くのダラーストアを展開するダラーゼネラルがオムニチャネル化を進める。Eコマースには遅く参入したダラーゼネラルが行うのはネットで注文して店で渡すボピス(BOPIS:Buy Online Pickup In Store)だ。

ダラーゼネラルのボピスは専用のストアアプリの「DGゴー(DG Go)」機能に付随する形で提供され、アプリ経由での注文となる。DGゴーは買い物客がレジに並ばなくてもお客が自分で商品をスキャンしてアプリ内で支払いができるモバイルチェックアウトだ。

セルフスキャニングシステムでもあるモバイルチェックアウトはコンビニエンスストア大手のセブンイレブンからスーパーセンターを展開するマイヤー、アマゾン傘下でコストコと同業となるメンバーシップ・ホールセール・クラブのサムズクラブ、食品スーパー最大手チェーンのクローガーなどが行っている。

ダラーゼネラルのストアアプリの機能にはDGゴーの他、バジェットのある顧客にむけてカート・カリキュレーター(Cart Calculator)も提供している。カート・カリキュレーターはDGゴーのような決済機能はないもののお客が商品バーコードをスキャンしてカートに入れることで合計金額や税込価格を表示する。低所得者世帯などやりくりが厳しい顧客に向けたショッピング機能となっている。

なおモバイルチェックアウトのDGゴーは250店で導入されており、来年末までには2倍となる500店での展開を計画している。カート・カリキュレーターはすでに75%の店舗で利用可能となっている。

平均店舗面積が4,700平方フィート(約200坪)となるダラーゼネラルでは、ボピスをDGゴー対象店で徐々に開始していくという。ダラーゼネラルは8月2日現在で44州に15,836店を展開している。

 オムニチャネルのプラットフォームであるボピスは大手チェーンストアがすでに全店で展開している。

ウォルマートでは4,000店以上のスーパーセンターやネイバーフッドマーケットでネット注文した商品を店内で渡すサービスの他、巨大自販機のような「ピックアップタワー(Pickup Tower)」で利用者が受け取るボピス展開もある。

ピックアップタワーは高さ16フィート(約5メートル)幅8フィート(2.4メートル)で、最大300箱(箱の大きさは60cmx40㎝x40㎝まで)の注文品の保有が可能。ネット注文時にピックアップタワーでの受け取りを選択すると、ピックアップ専用のバーコードが届く。操作はピックアップタワーに近づくと、操作パネルがオープンし、送られてきたバーコードをかざすと5〜10秒で注文品が出てくる仕組みだ。

競合ターゲットではネット注文品を店内で受け取る「オーダー・ピックアップ(Order PickUp)」にネット注文して店舗の専用駐車スペースで受け取るカーブサイド・ピックアップ・サービスの「ドライブ・アップ(Drive Up)」を全店で展開している。

家電店チェーンのベストバイもボピスを拡大・強化していることで売上を伸ばしている企業だ。高額品を扱うベストバイでは盗難の問題で置き配を嫌う顧客がネット注文して店に取りに来ている。ベストバイはボピス展開によりアマゾンと共存しているのだ。

 ダラーゼネラルでは客単価が12ドル以下でアイテム数も5品目以下となる。顧客の年齢層が33〜55歳のダラーゼネラルではボピスを採用することでデジタル・ネイティブ世代など若い層の掘り起こしを行うのだ。

トップ画像:モバイルチェックアウトのDGゴー説明画面。DGゴーは買い物客がレジに並ばなくてもお客が自分で商品をスキャンしてアプリ内で決済する仕組みだ。店を出る際にはチェックアウトステーションで決済後に表示されるQRコードをスキャンする必要がある。なおボピスは250店で行っているDGゴー導入店で行われる予定だ。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。ダラーゼネラルもついにオムニチャネル化です。当ブログで繰り返し強調しているように多店舗展開による売上増は無理です。チェーンストアによるIT化、オムニチャネル化は避けられません。ダラーゼネラルのボピスには超えなければならない問題があります。人員とストアレイアウトの配置です。ボピス用に限られた人員から店内で商品をピッキングするピッカーを採用しなければなりません。

また、ピッキングした商品をお客が取りに来るまで一時保管しておく場所も確保する必要があります。一番の課題は、ネット注文品を受け取りに来たお客をどうやって待たさずに渡せるかでしょう。1日のボピス件数が数件ならば問題ありませんが、年末商戦など注文件数が増えれば保管場所から探しだして渡すのも時間がかかります。ターゲットはボピス展開の初期段階でお客を待たし、クレームが発生していました。ダラーゼネラルはオムニチャネルで後発組です。後発はクレームが発生しやすいのです。

 それでも幸いなのはダラーゼネラルがダラーストアではオムニチャネル化先行者であることです。客単価が低い百均であってもオムニチャネルは避けられないのです。

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