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「資産家シニア」が外国人妻に求める結婚の条件

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外国人女性との「婚活」に励むシニア男性が増えている。ライターの篠藤ゆり氏は、「日本人女性ではなかなか相手を見つけられない。そういう人たちは、『子づくりに協力する』などの条件が書かれた婚前契約書を交わすことが多い」という――。

※本稿は、篠藤ゆり『ルポ シニア婚活』(幻冬舎新書)の一部を再編集したものです。


※写真はイメージです - 写真=iStock.com/AlisLuch

■婚活シニアは「外国人」に目をつける

桁外れな資産家の場合は、たとえ40歳離れていても、結婚してもいいという日本人女性は少なからずいるのかもしれない。しかし、子どもがほしくて婚活をしてきたものの、日本人女性ではなかなか相手を見つけることが困難な人も多くいる。そんなシニア男性たちにとって活路となっているのが、国際結婚だ。

外国人女性との婚活でよく知られているのが、1980年代半ばに始まった、過疎化に悩む農村での国際結婚だろう。結婚難の農業従事者が多い地域で、行政や農協が結婚相談業者と提携して行う、フィリピンでのお見合いツアーが盛んになった。90年代半ばからは中国人女性や韓国人女性など、フィリピン人女性以外にも対象が広がった。

しかしこうした第一次産業の“嫁”とは違った意味合いで、外国人との婚活を実践するシニア男性たちがいる。

国際結婚の仲介を行う結婚相談所が多く加盟する、ブライダルアライアンス幹部の萩森高勝さん(仮名)によると、最近はある程度の年齢まで独身で来た資産家の男性が、実子に財産を相続させたいという理由で相談に来るケースが増えているという。

■子どもを産んでほしいから「35歳まで」を希望

「シニアの単身男性の方は、同世代の知人や友人が病気になったり亡くなったりすると、危機感を抱くようです。だいたい50代に入ってからでしょうか。定年も近くなり1人ではなにかと不安がつきまとうからです。もし自分が死んだらどうなるのか、お墓も誰が守ってくれるんだろうと焦り出す。とくに不動産など財産を持っている場合、子どもを産んでくれる女性を切実に求める方がけっこういます。

そこで、私どものような団体に駆け込んでくるので、加盟店である国際結婚に実績のある結婚相談所を紹介しております。皆さんお子さんを産んでもらいたいので、35歳までの女性を希望してきます。なかには絶対に20代じゃなきゃダメだと言い張る男性もいます」

ブライダルアライアンスで紹介している結婚相談所の国別会員としては、中国、台湾、香港、韓国、タイ、ベトナム、フィリピン、ミャンマー、カンボジア、ラオス、モンゴル、インド、スリランカ、カザフスタン、ウズベキスタンなどの東南アジアや南アジア、中央アジアの女性が中心で、中東、東ヨーロッパ・ロシア、ウクライナ、西ヨーロッパ・フランス、イタリアの女性も対象にしている。

日本との経済格差がある国の場合、国の家族に仕送りをすると親孝行ができるので、それが理由で日本人と結婚したいという女性はかなりいる。また、働かない、浮気をする、アルコールに依存する人や暴力をふるう人が多いなどの理由で、自国の男性が嫌いという女性も少なくない。

■お見合いのため渡航、「手ぶらでは帰りたくない」

以前はいわゆるお見合いツアーを実施していたが、ツアーだと人気のある女性を奪いあったり男性同士でけん制しあったりすることがあり、現在は、男性1名に対し複数の女性とのお見合いのみ。各国の現地スタッフがお見合いに参加する条件に合う女性を募集し、男性は日本から現地に行き、お見合いが成功したら後日現地で結婚式を挙げるケースが多い。

お見合いに参加する女性に関しては、スタッフが面談をして人となりを確認するとともに、借金を抱えていないか入念にチェックする。また、女性側に日本人男性の資産状況や年収などは教えない。知らせると、財産目当てになってしまうおそれがあるからだ。

「海外までお見合いに出かけた方は、ほぼ成婚しています。やはり時間もお金も使って海外にまで出向いた以上、手ぶらで帰りたくはない、という心理が働くのでしょう。それにたいていのシニア男性は、若い女性を目の前にすると、気持ちが高揚して結婚に前向きになるようです」

■インドやスリランカが人気の理由は「辛抱強いから」

お見合い相手として人気が高いのは、中国、タイ、ベトナム、ウズベキスタンの女性だという。やさしくて従順だというイメージを抱いている人が多いのだろう。また、顔立ちが比較的日本人に近いため、あまり周囲から浮かないという理由で希望する人も多い。顔立ちが似ているし漢字を理解するという理由で、中国人を望む人もいる。

フィリピンパブ全盛期に通った経験のある男性のなかには、フィリピン人限定という人もいる。また、碧眼金髪の女性を望む男性もおり、そういう場合は主にロシア系や東ヨーロッパの女性などとのお見合いを設定する。

「外国人女性は、日本人よりも信心深く、仏教徒、キリスト教徒、イスラム教徒の場合が多いので、お見合い前に確認しておくのも重要なポイントです。

日本人になじみの深い仏教徒の女性を望む男性が多いですが、愛があれば国境、宗教、言葉を超えられるケースがほとんどです」

萩森さんによれば、最近、インドやスリランカの女性の人気が高まっているという。その理由のひとつが、これらの国では一度結婚したからには離婚することは恥だという価値観がまだまだ根強いため、辛抱強いという点だ。たとえ文化の違いや夫との関係で悩んだとしても、離婚に至るケースが少ないそうだ。

■子作りを焦るあまり、バイアグラを使って脳梗塞に

成婚料は相手の国によっても違い、100万円から300万円の間。これには相手への結納金も含まれている(スリランカのように結納金が不要な国もある)。お見合い旅行や結納式、結婚式などで現地に行くための旅費は、別途支払う必要がある。成婚料が高いのは、現地スタッフの人件費や、大使館や弁護士への費用、お見合い設定の手数料、また外務省・法務省など各省庁での申請業務や書類の翻訳認証などの手続きがかなり煩雑なので、そのサポートのための料金なども含まれるからだという。

今まで成婚した中で一番年齢差があったのが、70歳男性と30歳女性の組み合わせ。ただしその人は子どもをつくる前に脳梗塞になり、新婚の妻は介護を余儀なくされた。一日も早く子どもがほしいからとバイアグラを使う人もいるので、がんばりすぎて循環器に負担がかかったのかもしれないと萩森さんは言う。

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