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Q 追い出され離婚などDV被害者でありながら親権者にもなれない事例がありますが、離婚後の共同親権制度の導入はこうした被害者のために必要ではありませんか。

Q 追い出され離婚などDV被害者でありながら親権者にもなれない事例がありますが、離婚後の共同親権制度の導入はこうした被害者のために必要ではありませんか。

 追い出され離婚とは、例えば夫側の親族も含め、嫁を追い出し、子どもは取り上げるというような事例です。家制度を彷彿させるようなイメージでしょうか。

 さらにはDVの被害に遭いながら、離婚させられ、子の親権もとられたという事例が想定されているようです。
DV被害、追い出し離婚…、共同親権を望む母親たちの声」(ブロゴス)

 明智カイト氏の記事ですが、こうした「声」があることを強調し、離婚後の共同親権の導入を訴えています。


 果たしてここに書かれているようなことが本当にあるのでしょうか。そういった疑問が生じざるを得ない内容ですが、一番の問題は、それらの事例が何故、離婚後の共同親権によって救済されるのかが不明なことです。

 他のQ&Aでも何度となく指摘しているところですが、離婚後に子に会えない原因は離婚後に親権がないことではありません。離婚後の単独親権制度の下、裁判所では当然のごとく、面会を拒否する監護親にも面会を命じています。

 無理やり、離婚させられ、親権も取られたというのであれば親権変更のための手続なども考えられるでしょうが、そもそもそうした状態にありながら、離婚手続(届出への署名・押印)の前後で第三者には一切の援助を求めなかったのも不思議です。誰も彼もが弁護士に相談できるというわけではないでしょうが、だからといって今のご時世に親権獲得や面会交流の実現に向けた一切の行動をとらないということには親権者の適正にも疑義が生じかねません。

 あるいは相談すらもできない状態、いきなり行動も取れないような状態で離婚届に署名・押印させられたというのであれば離婚の無効・取消を争うべきでしょう。そうした行動を一切しない「被害者」であれば仮に共同親権者となっても何らの解決の道筋をつけることはできません。

 実際に争った結果、親権もとれず、面会も実現できなかったおいうのであれば、そこには種々の事情があったからではないかということになります。子に会えないというのであれば、親権がないからではなく、別の事情によるものです。はっきりしているのは、家裁は親権がないことを理由に面会交流を否定することは絶対にないということです。

Q 妻が夫のDVをでっち上げて面会させないし、裁判所や警察も無批判にそれに従い、結果として面会交流ができていないという現実をどのように考えますか。

ネットの世界では、自分は問題がないのに会わせてもらえないという主張も多いですが、結論だけが述べられているだけで、一方的な主張にすぎません。親権が取れない、面会ができないのは種々の事情があるからだということは、現在の家裁実務からは常識でもあります。ところで、DV被害者の中でも離婚して子どもだけを取り上げられるという類型はあまり一般的ではないように思います。

 こうした事例だけを強調して離婚後の共同親権の導入を訴えるのはあまりに短絡的です。

 DV被害者の場合は離婚後の共同親権など全く望んでいません。

 もとより離婚後の共同親権を主張する人たちは、「例外」を認めますが、現実には、その「例外」に当たることはDV被害者側が事実上の「立証」をしなければならず、客観証拠のない場合など離婚後の共同親権制度には問題が内在しているといえます。

Q 選択制を当事者に委ねてしまうと大きい声の方に流されてしまうというのであれば、家庭裁判所が関与して判断すればいいのではないしょうか。

Q&A目次

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