- 2019年10月13日 13:31
パキスタンのイラン・サウディ和解仲介?
なんだか摩訶不思議な話になってきました。
確か明日だったかにパキスタンのカーン首相がイランを訪問し、ロウハニ大統領と会談するはずですが、しばらく前に一部の報道が、同首相は両国間和解に関するサウディ指導部からのメッセージを持参し、両国の仲介にあたるだろうと報じていまいた。
この報道に関してはal arabiya net がパキスタン政府が否定したと報じています。
他方昨日だったか紅海で、イランのタンカーがサウディ方面から飛来したミサイル2発に攻撃されるという事件が起き(一部の読者から、この話はガサネタだとのコメントをいただきましたが、al qods al arabi netはイラン政府報道官が、タンカーに対する攻撃を卑怯な攻撃と非難し、イラン政府としてはきちんとした調査を踏まえて、下手人に対ししかるべき措置をとると発言したと伝えていて、被害の程度はともかく攻撃があったことは事実なのでしょう)、これに関してはal jazeera net がサウディ・イラン両国の和解を望まない何者かの仕業であろうとの記事を載せています。
こうなると正に、中東の諸問題につき陰謀論者の大好きな話になってくるわけですが、取りあえずのところ、事実関係がどうかは別として(判断する材料もない!!)それぞれの記事の要点のみ次の通り。
al arabiya net
パキスタン外務省は11日、パキスタン首相がサウディとイランの和解の仲介をするとの噂を否定した。
外務省は一部の外国メディアが、サウディ指導部(どうやら皇太子)が、イランとの対話に関し、カーン首相に高騰のメッセージまたは書簡を託したとしていたが、これは事実無根であると声明した。
声明は更に、サウディ政府はパキスタン政府に仲介など要請していないとした。
(このパキスタンの仲介の話の事実関係は勿論不明だが、それにしてもサウディ政府の衛星放送のal arabiyaがこのニュースを報じた背景には何かありそうです)
a jazeera net
イラン人は、紅海でのイランタンカー攻撃の裏には、サウディとイランの和解の動きを歓迎しない隠れた手、またはイスラエルがあったとみている。
何しろタンカーの攻撃は、パキスタン首相がサウディ・イランの緊張緩和のために、イランを訪問する直前に起きたのだから。
イランメディアはパキスタン首相は両国の和解を試みると報じていたが、更にイラン外務省報道官は、サウディの皇太子がパキスタン首相に仲介を頼んだと語っている。
イラン議会の元外交安全保障委員長は、イランとサウディの指導者が和解を望んでいるときに起きた事件で、極めて疑わし事件だとしている。
彼はこのような陰謀を実施する隠れた手としては、イスラエル(モサドのことか?)米政府の中の対イラン強硬派か、サウディ王族の中の強硬派か、とにかく考えられる候補は複数あるとする。
革命防衛隊幹部の中には、攻撃はイスラエルの快速艇から行われたとする者もある。
またイラン専門家の中には過去6か月の間に3隻のイラン船が同様の攻撃にあっているとしている。