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機械翻訳が発展する未来に英語学習は必要か?日本の英語教育の現在地

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2020年から2022年にかけて、初等中等教育で学習指導要領の改訂と、それに伴う英語教育改革が行われることはご存知だろうか。

それに伴い、各教育課程では英語のスピーキング教育に力を入れ始めている。ただ、多くの学校でスピーキングを正しく指導できる先生が少ないのも事実だ。

その課題に、中国発のAI技術を担いで立ち向かうアイードという会社がある。

今回は、アイード株式会社代表取締役宮澤瑞希氏と、執行役員の勝見正輝氏に日本の英語教育の現状と、スピーキング評価AI「CHIVOX」について話を聞いた。

宮澤瑞希(写真右)
アイード株式会社 代表取締役CEO
信州大学理学部卒業/上海外国語大学修了。新卒で丸紅株式会社に入社。金融・不動産投資事業部にて不動産投資ファンド及び丸紅系REIT向け投資案件の組成や投資物件等の管理業務に従事。その後、株式会社産業革新機構(現:株式会社産業革新投資機構)に参画し、ベンチャー・グロース投資グループのアソシエイトとしてAI・ICT・ロボティクス領域への投資業務に従事

勝見正輝(写真左)
アイード株式会社 執行役員兼技術本部長
上海外国語大学卒業。日本の小学校を卒業後、単身上海に渡り大学卒業までの10年間を上海で過ごす。Snail Digital Technology Co,Ltdの日本法人立ち上げに参画。運営/開発/マーケティングを担当。運営部門のユニットマネージャーを経て、現職

英語の重要性はどんどん増していく

昔からずっと英語の重要性については議論されているが、今回の学習要項の改定に合わせて、受験科目として英語を取り入れる学校が増えているそうだ。


──宮澤
「これまで中学生から学んでいた『教科』としての英語が、2020年には小学校5年生から正式教科になります。そのため、すでに急増している『中学入試で英語を試験科目に採用する学校』は今後さらに増えると見込まれています(※)。また、中学校や高校では、よりスピーキングの重要性が増してきています」

※英語(選択)入試を実施した私立・国立中学校は首都圏で2014年の15校から2019年には125校に増えた

東京都は、現在の中学1年生が2年後に受験する都立高入試からスピーキングテストを導入することを発表。それに追随する形で長野県や福井県もスピーキングテストの導入を目指し、検討を進めていることが明らかになっている。

また、今の高校生は大学入試でこれまでの英語のリーディング・リスニングに加え、ライティングとスピーキングの能力が求められる。これらの背景から、少なくとも目先10数年は学生にとって英語学習が重要であることは間違いない、と宮澤氏は語る。

──宮澤
「インバウンドの観点でも、2018年に訪日外国人が3,000万人を超えましたが、政府はその数字を2030年に6,000万人まで伸ばすことを目標に掲げています。ビザ発給要件の緩和で、外国人労働者も増えています。

グローバル化の益々の進展に伴う英語の重要性はどんどん増していくと思います。今は大きな転換期だと考えています」

スピーキング評価の現状。評価者の気分や状態によって左右されてしまうことも

英語力やスピーキングがより重要なスキルになっていくことはわかったが、現状の教育現場ではスピーキングを正しく教育できる人材の不足に悩まされている。

人材の不足だけではなく、そもそもスピーキングを人が評価すること自体に課題があると宮澤氏は語る。

──宮澤
「スピーキングの採点/評価のような、正誤判断の難しいモノを人が行うのには限界があると思っています。明確な評価基準が作りにくいのに加え、評価者によっても評価がブレるからです」


英語学習教室などでも、ある先生の元ではスピーキング能力が高いと評価されたのに、他の先生の元では評価が低くなるなど、人による評価が原因で点数がバラつき、生徒の不満が出るケースはよくあるそうだ。

もちろん英語学習教室でも基準は用意しているものの、どうしても均一化は難しいというのが実情だ。

──宮澤
「また、どうしても人間なので、採点する人の気分や状態にも大きく左右されます」

TOEICなどが開催するスピーキングテストは、PCのマイクに向かって受験者が英語を話し、マイクで録音した音声データを採点官が実際に聞いて採点を行なっている。

もちろん、厳しい基準を通過した採点官が採点をしているが、それでも1日中同じような音声を聞いていれば集中力は散漫になり、疲れなどの影響で正しく採点できないことも多いのは間違いない。

──宮澤
「こういった問題に対して弊社が扱っている『CHIVOX』は非常に相性がいいと思っています」

中国で爆伸び中のスピーキング評価AI「CHIVOX」

CHIVOXとは、ひとことで表すと英語のスピーキング評価を自動で行えるAIだ。中国のCHIVOX社が開発をしているが、日本ではアイード株式会社が独占販売権を持っている。

中国では未上場で時価総額3,000億円以上ある「VIPKID」や、NYSEに上場している「好未来教育集団」「51TALK」をはじめ、1,000社以上に導入されている。主に予習/復習シーンでのスピーキングトレーニングツールやスピーキングテストの自動化等などに使われている。

──勝見
「特徴はさまざまなシーンに応じた評価ができることですね。ワード単位、センテンス単位、パラグラフ単位での評価をすることができます。

米式/英式英語の発音基準に対してどうなのか、発話が流暢かどうか、なども評価できます。また、チャイルドモード、ノーマルモード、ネイティブモードという3種類のモードを持っていることで、幅広い英語力に対応できることも強みです」

CHIVOXは教師データの違いによって、モードを変化させているそうだ。

ネイティブレベルで評価を行ったデータで学習した評価モデルだと、特徴的な子供の発音は「悪い」と評価されてしまうケースがあるが、レベルに合わせてモードを持つことで、その問題を解決している。

──勝見
「オープンクエスチョン(二者択一ではなく、自由に回答できる質問)にも対応しています。また『発音』『流暢さ』以外にも『文法』と『内容』といった項目でも評価が可能です。この部分の評価が可能なシステムというのはまだ国内にはなく、CHIVOXの強みとなっています」


──勝見
「弊社のビジネスモデルは B2B PaaS(Platform as a Service)です。これらスピーキング評価AIモジュールを配置したクラウド上のプラットフォームを、インターネットを介して顧客にAPI提供していますが、これが弊社サービスの大きな特徴です。

また、SDK(Software Development Kit)の使い勝手が非常によく、開発がしやすいため、顧客独自のプロダクト開発にご活用いただけるところもポイントです」

実際に編集部でも、APIを使ったデモを使わせてもらった。

デモの画面。今回は用意されている文章を読み上げ、その採点をしてもらった

上記画面はデモの一部だが、リアルタイムで即時に採点/フィードバックされるので、どこが悪かったのか改善点がすぐにわかるようになっている。

また単語レベルでは、どの単語でどの発音記号を間違って発音しているのかフィードバックがもらえるため、自分でも意識しやすいような形になっていた。確かに、英語学習に大きな影響を与えそうなプロダクトだ。

──勝見
「このデモでは結果が点数で表示されていますが、たとえば幼児向けプロダクトを開発するのであれば、点数より『good』とか『great』とかの表示の方がいいこともある。顧客・サービスごとにUI/UXの部分に注力してもらえるような設計になっています」

──宮澤
「お話させていただいた通り、英語はこれからますます重要になってきます。スピーキング能力は実際に話さないと向上しません。ただ、日本の文化として複数人の前で英語をしゃべるのは恥ずかしいという人も多い。CHIVOXはそういう日本の文化とも非常にマッチしていると思います」

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