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アングル:日銀のオペ減額、増額への「準備運動」との見方も


伊賀大記

[東京 8日 ロイター] - 日銀のオペ減額には、依然として不透明感が漂う。超長期金利を引き上げるスティープ化が目的との見方が大勢だが、マネタリーベース拡大方針にはそぐわない。市場では将来の国債買い入れ増額余地を作るための「準備運動」ではないかとの見方もある。

10月6日付の産経新聞は、日米貿易協定の最終合意を受けて、政府が2019年度補正予算案の検討に入ったと報じた。国内農業の支援策に加え、消費増税後の景気情勢を見極めたうえで、必要なら追加経済対策をまとめたうえで、19年度補正予算と20年度当初予算で措置するという。

補正予算による国債増発の可能性もあるが、円債市場に警戒感は乏しい。前倒し債が2018年度ですでに過去最大の52.5兆円に積み上がっているためだ。補正予算編成による国債増発となっても、まずはこの前倒し債の消化が優先され、カレンダーベースでの市中発行額は増やさずに済む。

市場が注目するのは、政府との一体感を演出するために、日銀が協調して政策を打ち出すのではないかという点だ。財政と金融の一体運営は「アベノミクス」の要諦。円高が進行するような局面であれば、追加緩和の可能性はさらに高まる。

みずほ証券のチーフマーケットエコノミスト、上野泰也氏は、最近のオペ減額は将来の増額のための準備と推測する。「副作用の大きいマイナス金利の深掘りではなく、長期国債の一時的な買い入れ増額による長期金利の上昇抑制を日銀は打ち出すのではないか」とみる。

「消費者物価指数(除く生鮮食品)の前年比上昇率の実績値が安定的に2%を超えるまで(マネタリーベースの)拡大方針を継続する」というオーバーシュート型コミットメントを日銀が維持しようとするなら、国債買い入れの減額を進めるのは難しい。

ETF(上場投資信託)や国庫短期証券の買い入れを増やすことでマネタリーベースを拡大させることもできるが、「長期国債を買い入れることで、金融緩和状態を作り出すとしていた当初の方針と異なることになる」(外資系証券)との声が市場では多い。

イールドカーブのスティープ化路線との矛盾が生じないかという点について、みずほ証券の上野氏は、買い入れる国債の年限間で調整すればいいと指摘。「超長期金利を立たせたいのであれば、30年債や40年債の買い入れを止めて、中短期債などのオペを増やせばいい」との見方を示している。

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