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イギリス:ガチャを「ギャンブル」として規制に動くか!?

さて、少し亀なエントリとなりますが、これに振れて置かないわけには行かないでしょう。先月の話となりますが、イギリスの文化メディアスポーツ省から、(主に)ビデオゲームに関連して調査を行った大きなレポートが開示されました。以下、レポートへのリンク。

Immersive and addictive technologies Contents
https://publications.parliament.uk/pa/cm201719/cmselect/cmcumeds/1846/184602.htm

この「没入感および依存性のある技術コンテンツ」と題されたレポート、必ずしもビデオゲームだけではなくVR/XRなども含めて最近注目されるコンテンツに使用される各種技術に関して、社会的なリスク評価とその対策を示したもの。但し、その内容の8割方はビデオゲームに関連する分野への言及となっておりまして、この分野に関わりのある方は一読して損はない内容になっております。

この中で特に強調された社会的リスクが、1)コンテンツ技術が心理に与える影響と、2)コンテンツ技術が個人の家計に与える影響。要は両方とも「依存」に関連するテーマであります(それ以外もあるけど)。

前者に関しては「全体の中では必ずしも大きな比率ではないが」という前提を置いた上で、世界で医療的にも認知が広がる「ゲーム依存」に対して警鐘を鳴らしているわけです。同レポートは、ゲーム産業に対して「現時点において、産業はゲーム依存に対する認識とそれに対する真摯な対応が圧倒的に不足している」とし、同時に「ゲーム産業が積極的にプレイデータの開示を行わないことで産業に対する政策的介入を妨げている」と糾弾しています。本結論は、各ゲーム企業にゲーム依存に関連するデータの提供および、それら研究に対する財政的な補助を義務づけるべきだと結論付けています。

一方「コンテンツ技術が個人の家計に与える影響」に関する本レポートの指摘は更に辛辣です。ルートボックス(日本のガチャにあたるゲーム仕様)やスキンベット(ゲーム内アイテムを使用した賭け)など、現在、一般的にビデオゲームの中で扱われている射幸性を有するゲーム仕様に関して言及を行い、これら仕様に対して英国のギャンブル統制当局(ギャンブル委員会)が適切に介入を行っていないことを指摘、特にルートボックスに関しては次期国会においてそれらを明確に賭博として位置付け、英国ギャンブル法の統制下に置くための法改正を進めるべきであるとの相当踏み込んだ主張を行っています。

2017年11月に国内大手メディアの中では私が一番早くYahoo!ニュース内のコラムで報じた欧州における「ガチャ=賭博?」論争。当時ゲーム業界の一部では「世界の片隅で起こっている些細な問題」などとそれを評し、それを殊更に取り上げることそのものを問題視するような不見識者も居ましたが、もはやこの問題は世界各国を巻き込んだ大論争にまで発展しているのが実態。

ガチャ=賭博?:世界同時多発的なガチャ規制論が勃発
https://news.yahoo.co.jp/byline/takashikiso/20171123-00078470/

当然ながら、この大きな流れの中で我が国日本もそれをいつまでも「他人事」として扱うことは出来ない状況にまで来ているのが現状です。業界としても誰か(例:担当省庁)に言われて動くのではなく、この種の問題に能動的に取り組むことが巡り巡って未来の業界への「ダメージコントロール」に繋がるワケで、積極的にアンテナを高く持っていて欲しいなと思うところであります。国際情勢に関しては、私としても引き続き注視してゆく予定です。

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