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再編・統合必要な公的病院名公表で地方3団体批判

厚生労働省は、先月26日、全国1455の公立病院や日赤などの公的病院のうち、「競合地域にある病院との再編・統合の議論が必要」とする424の病院名を初めて公表しました。全体の3割にあたる公表された病院は、実績が特に少ないか、似た実績の病院が近くにあるため、病床数や診療体制を見直す検証が必要だとしました。来年9月までに、各病院に結論を出すよう求める、と報じられていました。

この分析は、政府が進める「地域医療構想」の一環で、高齢化や人口減が進み、2025年に必要なベッド数は今より5万床ほど少ない119万床と推計されている、とのこと。厚生労働省が、今回分析したのは、急患や重症者に対応する高度急性期・急性期の病床を持つ公立・公的と民間の地域医療支援病院の1455病院で、民間病院を含む全病院の2割弱にあたります。がん、心疾患、脳卒中、救急、小児、周産期、災害、へき地、研修・医師派遣の9つの機能について、役割を果たしているか一定の基準を設けて調べたそうです。

私が住む長野県では、44の公立・公的病院のうち15病院が公表の対象になりました。この報道を見た時に、効率性だけで再編・統合したら、人口が少ない、地方の山間部や島などの医療は、どうなってしまうのか不安に思いました。

この再編・統合が必要と判断した公的病院名を厚生労働省が公表したことについて、一昨日4日、全国知事会など地方3団体と総務省、厚生労働省が、協議の場の初会合を都内で開きました。全国知事会で社会保障を担当する平井鳥取県知事は「地域の医療機関がなくなったら命や健康は誰が守るのか。地域の住民は大変に不安がっている」と批判し、「本当ならリストを返上してもらいたい」と指摘し、説明責任を果たすよう強く求めました。

公表された内容について、その根拠となる診療実績や競合病院との近さを問題視する手法に疑問が呈され、「根拠を知るほど納得できない」という声が出ていて、関係者の憤りが増幅している、とのこと。1ヶ月分のデータのみを対象としたことなどが批判されています。国と地方の協議の場は、地方自治体が一斉に反発し、総務省が仲裁に入って設けられました。病院名を公表する方針は、地域医療を話し合う厚労省の検討会で、今年春に合意されていて、公的病院の運営については地方が決定権を持ち、厚労省に強制力はないため、省内にそんなに騒ぎになることはないだろうと楽観的なムードがあった、ということです。厚労省の見通しの甘さ、段取りの悪さなどが混乱を呼んだといわれています。

厚労省は、あわてて先月末に「必ずしも医療機関の統廃合を決めるものではない」という見解をHPに掲載しましたが、国と地方の協議の場では、話し合いを続ける方針は決まったものの、問題解決に向けた出口は見えていません。「車で20分以内」に競合病院があることも判断基準にされましたが、地方に住んでいて、公共交通機関も少ない中で、高齢者の運転は危ないから免許返上を、などと言われている人にとっては、生死に関わる問題です。霞が関の意識で、事を運ばれては困ります。

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