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【読書感想】ゲームの企画書(3) 「ゲームする」という行為の本質

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ゲームの企画書(3) 「ゲームする」という行為の本質 (角川新書)
作者: 電ファミニコゲーマー編集部
出版社/メーカー: KADOKAWA
発売日: 2019/05/10
メディア: 新書この商品を含むブログを見る

Kindle版もあります。


ゲームの企画書(3) 「ゲームする」という行為の本質 (角川新書)
作者: 電ファミニコゲーマー編集部
出版社/メーカー: KADOKAWA
発売日: 2019/05/10
メディア: Kindle版
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内容紹介
賢者は歴史に学ぶ――全クリエイターに捧ぐヒット企画の開発秘話第3弾

ゲームを作る人々の証言や活動の記録を残していきたい。それもできるだけ、躍動感あるクリエイターたちの奮戦の物語として、多くの読者に読まれるものとして──。 「ゲームの企画書」は、そんな想いから始まった連載シリーズ。第3弾では、栄枯盛衰の激しいゲーム業界で活躍し続けるトップランナーたちと、エンタメの本質に迫る。

第1章 『ワニワニパニック』から会長までのぼりつめた男(石川祝男×相木伸一郎×小山順一朗)/第2章 『パワプロ』『みんゴル』スポーツゲームの本質(谷渕弘×豊原浩司×小林康秀×村守将志)/第3章 日本ファルコム たった50人の人気ゲーム会社(加藤正幸×近藤季洋×佐藤辰男)

 伝説のゲームクリエイターたちへのインタビュー集の第3弾。

 この『ゲームの企画書』シリーズとして出版されたのは、現時点では、この(3)までです。

 テレビゲームの歴史をつくってきた人たちが、年を重ねてきていることもあり、ものすごく貴重な証言集になっています。

 バンダイナムコホールディングス元会長の石川祝男さんと、同社執行役員の相木伸一郎さん、クリエイティブフェローの小山順一朗さんの章より。

相木伸一郎:そういえば、中館くんが『太鼓の達人』の原型を作っているときは、みんなに内容をけなされていましたけれど、「製品化しよう」と言ったのは石川さんだけでしたよね。

石川祝男:当時は営業も販売もみんな否定していて、「いまさら音ゲーなんかいらない、もう勘弁してくれ」というムードだったんですけれどね。私は企画内容を聞いて、「いままでの音ゲーとちょっと違うな」、「シンプルで面白いんじゃないかな」と思って、作らせたんですよ。そこから少しずつ評価が得られて、最終的にはみんなも協力してくれてね。

相木:展示会に出展する前に、会議で『太鼓の達人』の話をしたら、セールスマン全員が「こんなものはいらない」と言っていましたよ(笑)。「これを出したら、自分たちが既存の音ゲーとの違いも含めて説明をしないといけないから」と言って「出す必要はない」の大騒ぎですよ。

 でも石川さんが来て、「出すんだよ! 四の五の言うな!」と言ったら会議が終わった。

 その後はみんなが不満を持ったまま展示会の日を迎えたのですが、『太鼓の達人』は当日から大人気で、筐体はブースの隅っこに何の宣伝もなく置いてあったにもかかわらず、人だかりができていて大変でした。

──いまの人気を考えると、ちょっと信じられないようなエピソードです。

小山順一朗:『ドラゴンクロニクル』も、『アイドルマスター』も、石川さんの応援がないとできなかったゲームですよね。

 いまや、ゲームセンターと名の付くところには必ず置いてある『太鼓の達人』も、石川さんがいなかったら、世に出ることはなかったかもしれません。

 石川さんは、企画の良し悪しを判断する基準として、自分の直感とともに、「最初からまったくダメな企画は仕方がないとして、『良いか悪いかで迷ったら、やらせてみたい』という気持ちはあります」と仰っています。

 優しいだけ、甘いだけの上司ではないのだけれど、根底に「やる人の熱意と工夫が感じられるものは、やらせてみたい」という思想があるのです。

 もちろん、うまくいくことばかりではないけれど、そういう姿勢が『太鼓の達人』や『アイドルマスター』の大成功を生んだのです。

 これを読んでいると、何がウケるかっていうのは、ゲームを作って売るプロたちでも、案外わからないものなのだな、とも感じます。

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