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日韓対立の本質は20世紀型急進的左翼の断末魔

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最後に日本語できる韓国人&在日のあなたへのメッセージ

ここまでの話は、日本語できる韓国人や在日のあなたにとっては非常に「勝手なこと言いやがって」感があるかもしれません。

しかし、私は韓国映画が結構好きなんですが、「1987,ある戦いの真実」でも、「JSA」でも、北朝鮮がわに関わる「世界の矛盾の中でスジを通す男」がよく韓国映画には出てくるじゃないですか。”パク所長”とか、”オ・ギョンピル中士”とかね。私は韓流男性アイドルグループはあんまりイイなと正直思ったことがないんですが、韓国映画に出てくる「そのタイプの矛盾を抱えた男」はメチャクチャかっこいいと毎回思います。

「パク所長」というのは、学生側が単純に理想化する「共産主義」というものが、実現すれば本来家族同然に育った人間同士でも殺し合いに発展してしまうような悲劇が起きることを北朝鮮出身だけに身を持って知っているからこそ、あえて過激な反政府運動を弾圧する役どころですよね?

つまり、韓国人は、いまだに20世紀的なドグマで国境線自体が分断されているために、国全体の視点で見るとかなり単純化された100対ゼロの視点しか政策化しづらい状況にあるけれども、「国民」レベルにおいては、実際に親戚とかが分断された状態に置かれ続けているために、「単純化したドグマで敵側だけを非難しつづけることの無理」を体感としては深く理解しているはずの国民なんではないか、と思う時があります。

ニュースとかでみるあまりにも非妥協的で攻撃的な「政治的韓国人」とは違う民族の「気分」が、見た感じ単純な断罪映画のように見えるストーリーの端々に登場する「北の影の両面性」や、最後なんかしらんけど主人公が死んじゃうお約束・・・みたいな要素の影にチラリと見える気がする時がある。そのへんは、韓国映画の文法に影響を受けた日本の左翼映画が変なペラペラの陰謀論映画にしかなってないのとはたしかに”格”が違う「分断国家のリアリティ」がある気がする。

旧大日本帝国軍がありとあらゆる進出先で完全に品行方正で何も悪いことをしてないと思っている日本人は、よっぽどの右翼さんでも少数派だと思います。

しかし、その時代の巨大な暴力の連鎖の中で結果として巻き起こった不幸に対して、100対0に誰かが誰かを断罪する姿勢自体に、ある種のモラルハザードが潜んでいるので、日本側からすると「とにかく何度も謝ったり保障もしてきたのに、韓国人がよく言う”ほんとうには謝ってない”とか言われても困る」という気分になる。このすれ違いはアベとかムンとか関係なく「普通の日本人」の根深い嫌韓意識に繋がりつつあると私は感じています。

正直言って韓国人が言う「ほんとうにあやまる」というレベルの決着は韓国人側の歴史に対する甘えがあると私は考えています。

とはいえ韓国人は政治的に極端な人が多く、「今までの極端なポジション」から離れるとなると今度は急に妙に日本のナショナリズム側に媚びるようなことを言う人がたまにいて、いやいやそういうことじゃないんだけど・・・・と思うんですが(笑)

もしよかったら、以下のリンク先↓の長文

東アジアの混乱は、アジアの時代の新しい共有軸を打ち立てるための大事なプロセスの中にある

を読んでくれたらと思っています。日韓関係だけでなく、香港ー中国関係も含めた東アジアの混乱は、「この解決」しかありえないし、今の罵り合いよりよっぽど建設的な道が開けると考えています。

上記のリンク先においては、日本語できる韓国人や在日の人だけでなく、日本語できる中国人や、日本のナショナリストの人たちへのメッセージも含まれています。また、いつも持ち出される「ドイツの場合」といった仕切り方がなぜ東アジアでは実現できないのか、そこにある欺瞞とはなにか・・・なども書いてあります。

また、この記事への感想など、聞かせていただければと思います。私のウェブサイトのメール投稿フォームからか、私のツイッターに話しかけていただければと。

最後に

本文にも述べたように、今の時代、罵り合いに浪費されているエネルギーは膨大なもので、中国人に「民主主義とかやめちゃいなよ」とか言われても言い返しづらくなってしまっていますが、しかし、やはり諦めたくない・・・ですよね。

状況は徐々に変わってきています。ほんの1ヶ月とかでも、同じ発言の「受け取られ方」は変わってきたりする。

幸薄い党派的罵り合いの自己満足が空中分解し、一歩ずつ「意味のある実効性」に向かって人々の注意を引きつけていける状況になっていくように、一緒に頑張っていきましょう。

民主主義を諦めない、ために。

そのための私の5年ぶりの新刊、

「みんなで豊かになる社会」はどうすれば実現するのか?

が、来年1月にディスカバー21社から出ます。長く時間をかけただけがあって、本当に自分の「すべて」を出し切れた本になったと思っています。

現在、noteで先行公開しており、無料部分だけでもかなり概要がつかめるようになっていますので、この記事に共感された方はその無料部分だけでもお読みいただければと思っています。

こちらから。

同時に、その話をさらに推し進めたところから、日韓関係をはじめとする東アジアの未来の平和はこの視点からしかありえない・・・と私は考えている提言については、以下をどうぞ。

21世紀の東アジアの平和のためのメタ正義的解決法について

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