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日韓対立の本質は20世紀型急進的左翼の断末魔

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問題の本質は、敵側全否定のナルシシズムに浸る急進主義

このブログ→「陰謀論が溢れる時代にリベラルメディアにできること」で述べたように、単に「敵側を全否定する狂騒的な盛り上がり」では、実際に現実的な政治改革をすることが難しい時代になっています。

日本においても、
・はてしない「消費増税・法人税サゲ」に批判的な層は実はかなりいるが、彼らはあまりに「懲罰的」なまでに法人税を上げてバランスが崩れ、結局経済を冷やしてしまうことを恐れている

・たとえばソフトバンク社が高度な節税方法を使って法人税をかなり節税してしまっていることを問題視している人はかなりいるが、彼らはあまりに過剰な取り立てルールを作ることで実際上の問題が起きることを恐れている

・たとえばアベ政権がアメリカの戦闘機を買いすぎだ・・・と思っている層はかなりいるが、ちゃんと隣国との拮抗関係を維持できる程度の軍備を維持することは平和のために不可避に重要だというところまで否定されるのは怖いと思っている

という混乱がある。

だから、「相手側の懸念」もちゃんと理解した上で相互コミュニケーションが成り立つように持っていけば、より広い共有基盤が出来上がって実現まで進んでいける可能性は高い。

一方で「相手がいかにバカでアホで自分たちのことしか考えてないカスか」みたいなことをアピールしまくったらこういう回路が途絶してしまうので、余計に具現化まで進んでいけなくなる。

ここ数回ブログで毎回触れてる話なんですが、私は経営コンサルティングのかたわら、「文通を通じて個人の人生の戦略を考える」みたいな仕事もしてるんですが、こないだまで、某巨大野党の国会議員さんがクライアントだったことがあるんですよね。

脱原発について彼が党でまとめたペーパーは、単に「脱原発できていないのは電力業界とアベ政権の陰謀だ!」的に騒ぐだけに終わらず、実行段階における色んな懸念点や問題点について微に入り細に入り検討されていて、「こういうのちゃんとあるんじゃん!そうそう、こういう話を進めていかなくちゃ脱原発なんてできないよ!」と思ったんですが、そういうのは「妥協だ!」とか言って党の中で潰され、マスコミでも扱われず・・・・結局その党は解体されて延々と1割ぐらいの支持率を複数政党で争い続けているのは皆さんの知るところです。

リベラルなマスコミの責務は彼が作ったそのペーパーみたいなものをちゃんと引き上げることであるはずなんですが、それをせずに変な陰謀論を振り回したり「敵」を凄い下に見て冷笑したり罵倒したりしかしてない感じがするところが、今の時代の「リベラル冬の時代」的な苦境の元凶ではないでしょうか。

韓国においても、文在寅氏が急激に最低賃金を引き上げた事で逆に景気が悪化したという分析もよくなされています。じゃあ最低賃金を上げるなというのか?!・・・というとそうではありません。

今度出る私の新刊、「”みんなで豊かになる社会”はどうすれば実現するのか?」で詳しく述べていますが、生産性の低い中小企業に徐々に退場してもらって、賃上げしてもやっていける会社にリソースを振り向けて行くことは非常に重要な政策です。

ただそれは、実体経済の現場との「相互フィードバック」を常に行いながら徐々に浸透させていくことが必要で、その「相互」的コミュニケーションが途絶していると実現できないんですね。

ここで、「敵側全否定のナルシシズム」に陥ってしまうと、相手側からのフィードバック情報が途絶するので余計に実現できなくなってしまうわけです。

日韓関係の混乱の背後には、そういう「20世紀型の急進主義的左翼」の限界が両国で露呈し、ある種の断末魔の中で、ちゃんと「相互コミュニケーションの中で漸進的に改革のできるリベラル」へと生まれ変わろうとしているプロセスがあることが、徐々にイメージできるようになってきたでしょうか。

最近毎回貼っている新刊からの図↓のように、「新幹線言論」から「山の手線言論への転換」が今両国で求められている構造があるわけです。



最近じゃあ、日本のかなり「右」っぽい人から、「いざアベが自分たちの支持しない政策を始めた時に代替してくれる勢力が全然いないのは困る」というわけで、単なる「糾弾マニア」じゃないリベラルの政治勢力がちゃんとまとまって欲しい・・・という声が結構聞かれるようにすらなっている状況でもあります。

日本と韓国で「見え方」が全然違いますが、両者の背後にある「本質的に起きていること」が見えてきたのではないでしょうか。

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