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社保税一体改革特委、二度目の質疑 ~財政再建を主体的に~

先週 に引き続き、本日、二回目の社会保障と税一体改革特別委員会での質疑に立ちました。
まず、マニフェストの位置づけについて岡田副総理と議論しました。私のポイントは、本来マニフェストとは政権の指針を示す羅針盤 である、しかしそれを契約と言い切ったことに無理があったのではないか。政治経済は生き物、その生き物相手にがんじがらめの契約概念は無理があった、共に反省すべきではないかというのが私の主張です。例えば、子供手当てについては、二万六千円を全ての子供に渡すというメッセージ がすごく強くなってしまいましたが、本来は、子育てをする家庭が貧困に苦しまない、経済的な理由で産み控えしない、女性の社会参加を応援しつつ経済発展につなげる、というような政策を実現したかったわけです。岡田副総理から、もちろん立場の違いもありますが、私の認識と共有される部分もあったことが確認できた答弁をいただきました。一部のメディアで、岡田副総理が二万六千円を反省、というような表現で報道されていますが、要は、マニフェストが指針を示す羅針盤である。こういう認識で反省も踏まえつつ、マニフェスト作りに進んで行くという確認を、少なくとも私と岡田さんの間での共有ができたと考えております。

さて、本日の本論は財政再建についてです。今回の一体改革によって、今の財政赤字が解消するのか、基本的ですけれども、ある意味本質的な問いを安住財務大臣に投げかけました。実は、多くの皆さんもご存じの通り、今回八% 、十%に増税をしたとしても、政府の目標である2020年におけるプライマリーバランスの黒字化は達成できません。これは、政府も認識しているところで、慎重シナリオによると2020年でGDP比の三%、額にすれば16.6兆円が不足する計算になります。これを、さらなる消費増税にすると、六%から七%になる計算です。

一方で、ああそうですか、また増税ですねと言って国民も、私自身も納得できるはずはありません。やはり、歳出削減にもっともっと切り込まなければいけない、公務員や国会議員の身を削るという姿勢の問題だけでなく、社会保障そのものにもっと切り込まなければ、わが国の持続可能性すら脅かされるということにつき財務大臣の認識を正しました。

アレシナの黄金律というのがありますが、これは、財政再建を進める際に、歳出削減と増税の比率を大体七対三で進めなければ財政再建は成功しないという法則と言われています。成長による増収とともに、本当に国民にとって納得感が得られるような財政再建の指針を、国がもっと真剣に示さなければいけないという認識を示させていただきました。

国産のマーケットに関する認識についての議論させていただきました。政府の見通しに示されているだけでも、 2020年には1164兆円の国と地方の公債発行額が見込まれます。果たして、しっかりこの発行額を、マーケットが吸収してくれるか、それも今のような低い金利での吸収が期待できるか、それは国内による消化を期待するか海外によるものもいくらか含めるか、財務省の五十嵐副大臣と議論しました。今まですら、利払いだけで十兆円で、金利が一%上がれば、たちまちもう十兆円かかってしまいます。

この観点からも、財政再建急務であるということが改めて浮き彫りになるわけです。最後に、私から次の事を申し上げました。財政赤字を解消するには三つある、一つはコツコツ返す、一つはインフレによって実質的な赤字を目減りさせる、一つは踏み倒す。しかし、国が踏み倒すというのはありえませんから、基本はコツコツ返す、そして許容できる範囲でインフレに期待していくということになるでしょうと。

ただ、インフレと言うのは、マクロでみればそれなりであっても、ミクロで見たら実に悪影響がある場合もある。例えば、アメリカでは、私が通っていた大学院の学費が、この10年ちょっとで二万ドルから四万ドルに跳ね上がっています。マクドナルドの価格や石鹸などの生活品はほとんど値上がりはしていない、物価上昇率はマクロでみたら挙がっているが、極端に学費であるとか金融の一部商品に値上がりが集中している。つまり、インフレがいつの間にか格差拡大を助長してしまっているのが、アメリカや一部のヨーロッパ諸国の実例となっているのです。こうした点にも財務相として留意をしていただきながら、この財政赤字を、とにかく近年中にメドをつけなければいけない、こう申し上げて質疑を締めくくりました。

前回の年金に続き、今回は財政について議論の機会を得ました。我々現役世代が知りたいのは、都合の良い予測でなく、現実的な真実だと私は信じています。今の政府は、まだまだ見たくない真実に対して、真摯に向き合っているとは言い難い面もあります。今後も徹底的に、真実に向き合い、現実と戦う真摯な姿勢を貫き、全力で頑張りたいと思います。

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