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統合型リゾート整備:「一部早期開業」に関する考え方

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…とここまでは事実でしかないのですが、どうも私の所にヒアリングにいらっしゃっている方々の中で、特に大阪以外の自治体の方々から「これって要は大阪の為の施策ですよね?」的なコメントが出てきており、私としてはいやいや全然そうじゃないですよ、と申し上げているワケです。

1兆円なんていう完成まで何年かかんだ?としか申し上げようのない巨額投資を期待しつつ、一方で「2024年のIR開業」を未だ主張している大阪にとって、国側の方針に本規定が入ったのは朗報で、これによって何とか万博まで開発と、その後開発を分けることでカジノ部分も含めた「一部早期開業」を出来る可能性が出て来ました。一方で、当然ながら上記開発様式は大阪以外のカジノ候補地にだって利用できるものであり、これを最大限利用しない手はありません。

そもそも、これまでも散々申し上げてきたことですが、我が国のIR整備計画は開発期間まで含めて認定期間が10年というあまりにも短すぎるものであり、大型のIR開発が「全て完成してからの開業」という前提をおくと実質6年程度しか営業期間が保証されていない、かつこんな超短期で巨額の投資回収なんてできない、というこはこれまでも散々述べて来た我が国のIR整備法の明確な問題点であります。

今回の「基本的考え方(案)」で示された一部早期開業の考え方は、その実質6年程度と言われてきた我が国IRの営業担保期間を7年、ともすれば8年弱くらいにまで引き上げることが出来る。このことは、当然ながらそこに巨額な投資を求められ、回収をしんなければならない民間企業にとっては朗報であり、当然、開発計画の中で盛り込まなければならない考え方であるわけです。

一方で、民間事業者側がこの考え方を計画に盛り込むに為の大前提として、国に対してIR整備誘致を申請する主体となる各自治体自身がそれを計画の中に盛り込む必要がある。国はこの一部早期開業に関して「原則的には区域整備計画に定めたIR施設を構成する全ての施設が完成していることが必要」としながらも、「IR区域の整備による効果を早期に発現させる」為に特別にそれを許すのだと言っているワケですから、各自治体はそれぞれが特別に「IR区域の整備による効果を早期に発現させる」必要性を必死で「作ってゆく」必要があるワケです。

なので、私は私の所にお問い合わせを頂いている自治体の方々には、「2020年から2025年あたりまでの観光スケジュールをひっくり返して見て、当該地域にどんな『早期実現の必要性』があるのかを考えるべき。また、その必要性を今の段階から小出しにしながら、その正当性をアピールしてゆくべき」と申し上げておるわけです。繰り返しになりますが、当該「一部早期開業」は大阪以外のすべてのIR整備区域においてその採用が真剣に検討されるべきものであります。

ということで現在、国が募集中の「IR整備に関する基本的考え方(案)」のパブリックコメントの〆切は10月3日。本パブコメには個人/法人/その他各種団体など、どなたであってもオンライン上から自由に意見を送付することが出来ます。以下改めてリンク先を示します。

特定複合観光施設区域整備法第5条第1項の規定に基づく「特定複合観光施設区域の整備のための基本的な方針(案)」に関する意見募集について
https://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=665201907&Mode=0

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