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日銀短観、大企業製造業は3期連続悪化 追加緩和観測は低下か


[東京 1日 ロイター] - 日銀が1日発表した全国企業短期経済観測調査(日銀短観、9月調査)は、大企業・製造業の業況判断指数(DI)がプラス5と、前回6月調査から2ポイント悪化した。悪化は3四半期連続で、2013年6月調査(プラス4)以来の低水準となった。

日銀によると、米中貿易摩擦や海外経済減速の影響を指摘する声が目立ったが、ロイターが集計した調査機関の事前予測(プラス2)ほどは弱くなかった。

東海東京調査センターのチーフエコノミスト、武藤弘明氏は「意外としっかりとした数字だった」と評価した上で、次回金融政策決定会合での追加緩和の可能性について「やる時はいつでもやるという意思表示をしつつも、実際は現状維持だろう」との見通しを示した。

業種別で予想外に良かったのが、業績にブレーキがかかっている電気機械だ。6月調査のプラス2からプラス5へと改善した。「IT需要について停滞感が続いているという見方も散見されたが、足元引き合いが増しているとの声も結構聞かれた」(日銀幹部)という。

武藤氏は「電子部品や半導体などIT関連財の在庫調整が進展し、景況感が底入れしつつあるのかもしれない」との見方を示した。

もっとも、大企業・製造業の先行きはプラス2と、3ポイントの悪化が見込まれており、依然として楽観視できない状況にある。

<消費増税を懸念する声>

大企業・非製造業はプラス21と、6月調査から2ポイント悪化した。2四半期ぶりの悪化となったが、大企業・製造業と同様、事前予測(プラス20)は上回った。

市場では、1日から消費税率が8%から10%に引き上げられたことで、その影響を警戒する声も出ている。日銀幹部によると、「小売り、運輸、飲食・宿泊サービス、対個人サービスを中心に消費増税を懸念する声が幅広く聞かれた」という。

先行きはプラス15と、6ポイントの悪化が見込まれている。

みずほ総合研究所の上席主任エコノミスト、野口雄裕氏は「比較的底堅かった非製造業も、大型連休特需のはく落や韓国などからの旅行客減少の影響が出てきている」と指摘。「今回の短観は、減速する外需が内需に少しずつ影響を及ぼし始めている姿となっている」と先行きに懸念を示した。

ただ、次回会合での追加緩和の可能性については「短観は弱かったとはいえ、大企業などのDIはまだプラスで水面上にある。消費増税の影響も、見極めるにはデータがまだそろわないだろう」などとして「追加緩和が実施される可能性は大きくない」との見方を示した。

業況判断DIは景況感が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を差し引いた数値。調査は8月27日から9月30日までに実施、対象企業9719社のうち99.5%が回答した。

<大企業設備投資は下方修正>

2019年度の設備投資計画は、大企業・全産業が前年度比6.6%増と、6月調査(同7.4%増)から下方修正された。市場予想の同7.0%増も下回った。

事業計画の前提となる2019年度の想定為替レートは1ドル=108.68円と、6月調査の109.35円から円高方向に修正された。

(志田義寧 取材協力:金融マーケットチーム 編集・グラフ作成:田中志保)

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