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人手不足対策 働き方改革(働きやすさと働きがい)と休み方とは

「令和元年版労働経済の分析(労働経済白書)」(出所:厚生労働省)

https://www.mhlw.go.jp/content/12602000/000551612.pdf 

日々勉強!結果に責任!」「国づくり、地域づくりは、人づくりから」を信条とする参議院議員赤池まさあき(比例代表全国区)です。我が国の伝統精神である「智勇仁」の三徳に基づき、「文武経」の政策を国家国民のために全身全霊で実現します。

アベノミクス(安倍総理の経済財政政策)によって、穏やかですが景気回復が続き、それにより、完全失業率は26年ぶりに下がり、有効求人倍率は45年ぶりに上がって、人手不足が全業種で広がっています。賃金は上がっています。



9月27日(金)閣議において、「令和元年版労働経済の分析(労働経済白書)」が報告されました。白書の内容は、人手不足対策、働き方改革をどう実現するかという有用な情報を提供しています。働きがいという概念を分析しており、白書の概要を紹介したいと思います。

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_06963.html 

●令和元年版労働経済白書の概要

「労働経済白書」は、一般経済や雇用、労働時間などの現状や課題について、統計データを活用して分析する報告書であり、今回で71回目の公表となりました。

白書の主な内容は、以下です。

・多くの企業が人手不足を緩和するために、求人条件の改善や採用活動の強化などの人材確保策が主であり、企業に入ってからの業務プロセスの見直しによる効率化の強化や定着率向上・離職率低下などの雇用管理の改善や働きがいを高めるような取組みは不十分ということが調査結果で明らかにされています。仮に、採用されても、人手不足は緩和されないという懸念があります。

・今後の取組みとしては、安心して快適に働ける「働きやすさ」(職場環境)や、それを基盤とした「働きがい」を高めるような施策が必要であると指摘しています。

・「働きやすさ」の向上が定着率などを改善し、それを基盤とした「働きがい」の向上が定着率に加え、労働生産性、仕事に対する自発性、顧客満足度などさまざまな成果の向上につながる可能性があるとのことです。

人手不足を解消して、労働生産性を上げていくことは、各企業にとっては、不可避な課題となっています。また、働く人々にとっても、働きがいは生きがいに繋がるわけで、大事な視点を提供しているのではないかと思います。

●働きやすさとは

男女、年齢を問わず、働きやすさの向上には以下が必要であると考えられています。

①「職場の人間関係やコミュニケーションの円滑化」

②「有給休暇の取得促進」

③「労働時間の短縮やフレックスタイム制等の働き方の柔軟化」

44歳以下の女性にとっては「仕事と育児との両立支援」も働きやすさに関する重要な要素となっています。

●働きがいとは



・「働きがい」は、抽象的な概念ですが、「ワーク・エンゲイジメント」という理論を活用して、客観的に数値化して捉える方法が開発されています。「ワーク・エンゲイジメント」とは、「仕事から活力を得ていきいきとしている」(活力)、「仕事に誇りとやりがいを感じている」(熱意)、「仕事に熱心に取り組んでいる」(没頭)の3つが揃った状態として定義されており、ワーク・エンゲイジメントは、バーンアウト(燃え尽き)の対極の概念となっています。





そして、「働きがい」を高める雇用管理の取組みとしては、以下が指摘されていました。

①「職場の人間関係やコミュニケーションの円滑化」

②「労働時間の短縮や働き方の柔軟化」

③「業務遂行に伴う裁量権の拡大」等を実施することにより、労働者の働きがいが向上する可能性が推察されています。

そして、その具体的な取組み例も紹介されています。

①職場の人間関係・コミュニケーションの円滑化

○ 「1 on 1ミーティング」(上司と部下が1対1で行う対話。)を月に1回以上は必ず実施。仕事の話に限らず、「最近どう?」といった形で、ざっくばらんな話をしている。

その結果、働きがいが向上し、離職率は大幅に低下した。【金属製造卸売(従業員65人)】

○ 上司が毎日挨拶を積極的に行うことにより、チームの雰囲気が良くなり、チームの働きがいが向上。【IT関連(従業員477人)】

②労働時間の短縮や働き方の柔軟化

○ 夏季に連続3日間の休暇を取得する「チャージ休暇」を導入し、9割以上の社員が取得。リフレッシュ効果や、チーム内での相互協力体制の構築が促進され、社員の働きがいが向上。【IT関連(従業員477人)】

○ テレワークの推進により、会社のコスト削減や人材活用促進がもたらされ、従業員の身体的・精神的負担の軽減や、家族や仲間と共有する時間が増加し、普段の業務に集中できた等の声が挙がっている。【電気設備関係(従業員39人)】

③業務遂行に伴う裁量権の拡大

○ トップダウン型の組織として100年以上やってきたが、変化の激しい時代に対応するには、意思決定の出来る多くのリーダーを育成した方が組織としての強さが出ると考え、管理職への権限の委譲・裁量性の向上に取り組んでいる。【金属製造卸売(従業員65人)】

○ 社員全員が参加可能な「ワークショップ」を実施。「ワークショップ」において最優秀となったプロジェクトについては新規事業として採用するなど、現場社員に裁量性を持たせている。【マーケティング(従業員53人)】

また、「働きがい」を高める人材育成の取組みとしては、以下が指摘されていました。

①「指導役や教育係の配置(メンター制度等)」

②「キャリアコンサルティング等による将来展望の明確化、ロールモデルの存在」

③「企業としての人材育成方針・計画の策定」等。

●時短の決め手、休み方とは

・質の高い「休み方」(リカバリー経験)が疲労やストレスからの回復を促進し、「働きがい」を高める可能性があり、仕事と余暇時間の境目をマネジメントする能力(バウンダリー・マネジメント)を高めていくことが重要であると指摘しています。

質の高い休み方、リカバリー経験とは以下です。

① 「心理的距離」(休暇時に仕事のことを忘れる等)

②「コントロール」(例:自分のスケジュールを自分で決められる)

③リラックス(例:心身の活動量を意図的に低減)

④熟達(例:自己啓発をして新しいことを学ぶ)

リカバリー経験(休み方)が出来ている場合には、仕事中の過度なストレスや疲労から回復し、その後、再び就業する際に、働く方の働きがいや労働生産性の向上を実現させる可能性が示唆されています。

こうした効果は、「労働強度が高い人手不足企業」において相対的に強い可能性があり、「労働強度が高い人手不足企業」こそ、従業員がリカバリー経験(休み方)をできるように様々な支援を講じていくことが有用だと考えられています。

仕事と余暇時間の境目のマネジメント(バウンダリー・マネジメント)とは、以下です。

①「家族や恋人と過ごす」

②「自己管理力を高める」

③「普段からプライベートの話を職場で出来る人間関係を構築する」

④「余暇時間に仕事が気にならないよう、計画的に業務処理する」

人手不足を解消して、労働生産性を上げていくことは、各企業にとっては、不可避な課題となっています。また、働く人々にとっても、働きがいは生きがいに繋がるわけで、大事な視点を提供しているのではないかと思います。

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