- 2019年09月29日 06:15
月47万浪費「週3ドンキ妻」がハマったリボ地獄
1/2住宅ローンの返済以外に毎月47万円を使っているという浪費体質の4人家族。家計を預かる専業主婦の妻は大の「ドン・キホーテ好き」で、家計は毎月7万円の赤字だ。リボ払いで当座をしのいでいたが、ついに借金は100万円を突破。ファイナンシャルプランナーが家計改善のために命じたこととは――。

■生活費40万円でも赤字で「リボ払い残高100万円」
「夫に家計管理の失敗を激しくなじられ、精神的にまいってしまいました」
やつれきった顔で相談にきた都内在住の峰岸綾さん(仮名・39歳)。毎月夫から渡された生活費で家計をやりくりしていますが、赤字続きでクレジットカードのリボ払いに手を出し、借金が膨らみました。支払いに困り夫に相談したところ、家計管理のずさんさを怒られたということでした。
峰岸家は、鉄道会社に勤務する夫の純平さん(仮名・52歳)と専業主婦の綾さん、長男(中学3年生)、長女(小学6年生)の4人家族。
純平さんは「昔気質」のところがあり、「家計管理は妻が賢くやるべきもの」と考えています。給与が入ると住宅ローンと税金関係を除いた40万円を純平さんが綾さんに生活費として渡しています。そして預かったお金は綾さんが一人でやりくりします。
子どもが小さい頃は、家計は黒字で、綾さんが「へそくり」を作れるほどでしたが、子どもたちの成長に伴い、食費、教育費、生活日用品費、洋服代、娯楽費などが増えていきました。
とりわけ長男の部活の遠征費や、きょうだいダブル受験対策の塾代などの教育費(月8.6万円)がかかるようになった2年ほど前から、家計が苦しくなりました。
■「金が足りなくなるのは、お前のやり方が悪い!」
次の給料日まであと1週間というときに、生活費が3000円しか残っていないときもありました。純平さんに報告して、追加の生活費をお願いしても、「金が足りなくなるのは、お前のやり方が悪い!」と一方的に怒られてしまいます。
そのうち綾さんは純平さんに相談するのが怖くなり、現金がなくなるとクレジットカードのリボ払いで買い物をし、当座をしのぐようになりました。そして3カ月前、リボ払いの残高が「100万円」を超えてしまったのです。
怖くなって純平さんに打ち明けたところ、「お前が責任をとって、自分で払え!」と、綾さんが結婚前に貯めていた定期預金を解約しろ、と言い出したのです。
純平さんはどうしてここまで綾さんに厳しいのでしょうか。聞けば、綾さんの家計管理に不信感があるようです。
■レシートはポイ捨て、何にいくら使ったか全然わからない
綾さんは結婚当初は詳細に家計簿をつけ、家計管理をしていたそうですが、細かくやりすぎて、1年ほどで挫折してしまったそうです。それ以降はいわゆる「袋分け」で管理しています。以前はめったに赤字にならなかったので、やりやすい管理法でしたが、いまでは例えば食費の袋のお金がなくなると、他の袋から借りてきて使います。予算を決めていてもお金が残っている袋からとるので、袋分けの意味がありません。
レシートを取っておくわけでも、使ったお金を袋に記入するわけでもないので、「何にいくら使ったのか」がわかりません。綾さんが食費や教育費などで支出が増えていることを訴えても、「明確な証拠」がないので、「結局はムダ使いじゃないのか」と強い口調で言われてしまいます。こういうことから綾さんは、お金の面でも、精神面でも追い込まれてしまったようです。
夫が妻に生活費を渡し、妻が一人でやりくりする家計管理をしているご家庭では、毎日の食材から、半年先の子どもの授業料まで、妻がひとりでやりくりを担い、「孤独」と「プレッシャー」を背負い込むケースが多いようです。特に妻が専業主婦の場合は、「自分に収入がない」ことが負い目になり、より大きなストレスにさらされることになります。
家計管理は夫婦がベクトルを合わせ、協力して取り組んでいくことが大切です。特に峰岸家のように、赤字が続いて借金まである状況では、「夫婦二人三脚」が必要です。
私は綾さんに、「支出の記録」を残すために、まずは家計簿の支出項目を書くか、家計簿のアプリを使うか、最悪でもレシートの束を残してくださいとアドバイスしました。峰岸家として「何に、いくら使っているのか」がわかるようになれば、純平さんも現実がわかり、解決の第一歩を踏み出せます。

綾さんと相談した結果、以前つけていた、手書きの家計簿を再開することになり、その家計簿の数字を純平さんに見せて、あらためて相談に来てもらうことにしました。
■赤字の原因は「妻の怠慢」ではなかったが……
1カ月ほどたった頃、綾さんが純平さんと一緒に相談にいらっしゃいました。
「家計簿をつけて、具体的な数字をみせて説明すると、わかりやすいんですね。夫も赤字の原因は私のムダ使いだけではないことをわかってくれました。でも、家計簿をつけても、どうすれば赤字が減るのかわかりません。いったい何から始めればいいんでしょうか?」
家計簿を拝見すると、買ったもの、買ったお店、金額が、日付ごとに詳細に書かれていました。それをみると、夫婦それぞれの支出の「癖」がわかってきました。
■食材は何でも高級品志向の夫、ドンキに週3で通う妻
純平さんは「安かろう、悪かろう」という思い込みが強く、家族が日常よく口にする「お米」「パン」「肉」「刺し身」「ケーキ」などの食材については、いわゆる「高級店」で買ったり、取り寄せたりするように指示していました。その結果、食費は月12.4万円と膨れあがっていました。
その他の食材も、「ビール」は○で「発泡酒」は×、「牛乳」は○で「低脂肪乳」は×、「バター」は○で「マーガリン」は×など、強いこだわりがありました。食材以外にも、スマホは「NTT」、塾は「有名塾」、洋服は「定価」、メガネや時計は「老舗」といった“しばり”がありました。さらに保険は「掛け捨ては損」という思い込みがあり、満期金や返戻金があるタイプにしか入っていません。
一方、綾さんは「ドン・キホーテ」などの「激安店」での大きな買い物が目立ちます。「安いからどんどん買ってしまいがちなんです」。買い物自体が好きなので、週に2~3回、通っているそうです。バーゲンやポイントが貯まるキャンペーンも大好きで、「いま必要のないもの」まで買ってしまうこともたびたびです。
こうした夫婦の買い物の「癖」がわかれば、支出をどう変えるべきかわかります。「良いもの、ブランドであることにこだわる意味が本当にあるのか」「安物でもいらないものを買っていないか」。ある程度のこだわりを残しつつ、妥協できる部分を見つけていくのです。
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